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Interview

Interview / 2023.09.15

松村沙友理がアパレルプロデュースを通して伝えたいこと「私が乃木坂46の衣装からパワーをもらっていたように…」

花形職業の「ブランドプロデューサー」が身近な存在に。自分の個性や経験を活かし、“好き”を仕事にすることで自分らしい生き方を手に入れる。もちろんその裏には、並々ならぬ努力も。第一線で活躍するガールズの内面に迫る。今回も、乃木坂46を卒業後にプロデューサーとしてアパレルブランド「LANTINAM(ランティナム)」を手がける松村沙友理さんにインタビュー。ブランドのこれからについてお話を伺いました。

インタビュー前編はこちら▶︎【松村沙友理】アイドルの経験を生かしアパレルブランドプロデューサーに!「乃木坂46時代の衣装の存在も大きく影響」

服を作ることで、誰かの理由になれるのがうれしい

どんなときにプロデューサーとしてのやりがいを感じますか?

ランティナムの服を着ていただいた方から感想やメッセージをいただくと、やっていてよかったなと思います。ポップアップストアでは実際に着ている方にお会いできましたし、お手紙をいただくことも多くて。とても幸せだなと思います。

お客さまからはどういうメッセージをいただくことが多いですか?

私が作った服を着られて幸せと言ってくださる方が多いです。私は何かものを買うときに理由が欲しいタイプなんですけど、ランティナムの服を手に取ってくださる方のなかには、私が作ったことを理由に買ってくださる方もいるのかなと。誰かの理由になれると思うと、うれしい気持ちになります。

理由が欲しいというのは、例えばどんなことでしょうか?

どうしてこれを買うのかみたいなことを一度考えます。例えば目の前に同じデザインで、赤と黒の色違いのものがあるとします。そしたら私は赤を選ぶと思うんですけど、どうして私は赤がよかったんだろうとか。手持ちの服に合うからこれを買うとかも理由のひとつですね。その場のノリで何かを買うことはほとんどないかなと思います。

一目惚れから衝動買いしちゃったみたいな経験もあまりないですか?

そうですね……。思いつく限りではないかなと思います。たぶん人に説明したいんですよね。「その服似合うね!」って言われて、「そうでしょ! 似合うでしょ!」で会話を終わらせたくないというか。この服はあの人が着ていたから買ったんだよとか、あのブランドの人気アイテムでとか、エピソードを共有したいのかもしれないです。

「秋の新作アイテムです。ワンピースはサイドのカーブラインにこだわっていて、低身長の方でもスタイルよく見えるように微調整を繰り返しました」ワンピース¥18,000/ランティナム

「顔が隠れすぎないように、ツバの下がり具合を調整しました。ユニセックス対応です」キャップ各¥6,000/ランティナム

「香りは女の子らしいローズと男女問わず使えるウッディの2種類。100%植物由来の消臭成分で肌に触れても安心です」ファブリックフレグランス各¥3,000/ランティナム

この先もランティナムというブランドを長く続けていきたい

ツイードマーメイドワンピース¥15,000/ランティナム ブーツ/本人私物

芸能活動とプロデュース業、どのように両立されていますか?

私の場合は芸能活動を優先させていただいて、それ以外の時間をランティナムにあてる形でバランスを取っています。というのも、せっかく作ったブランドなので、長く続けていきたいという思いが強いんです。ガッと集中してやるよりかは、自分が無理しない程度に続けて、楽しく服作りができたらいいなと。やっぱり可愛い服ができると飛び上がるほどうれしいので、どちらも両立しながら、がんばっていきたいなと思います。

徐々に型数が増えていますが、シーズンごとにアイテムの数は決めていますか?

それも特には決めていないです。そのときの私の状況とアイデアに応じて、相談していく形になっています。

発売中のサマーコレクションで、思い入れのあるアイテムはありますか?

「サマーティアードキャミワンピース」ですね。夏の女の子といえば、海で白いワンピースを着て、麦わら帽子をかぶって歩いてるみたいなイメージが私のなかにあったんです。マンガとかアニメに出てくる謎のヒロインのような! それでサマーコレクションでは絶対に白いワンピースを作りたいと思っていたんですけど、昨年挑戦したときはどうしても納得できる形にならなくて、製作段階で断念したんです。今年は絶対にリベンジしたいと思っていたので、いろいろと試行錯誤しながら、1年越しに完成できて本当によかったです。別名「リベンジワンピース」とも言えますね。

「ブラウンのワンピースはあえて甘さを控えめにして、シンプルなものが好きな方にも着ていただけるように。デコルテがきれいに見えます。左のカーディガンは、夏の日除け対策で作りました。白いワンピースは、インタビュー本文でお話ししているリベンジが叶ったものです。ベアトップがセットで付いています」右・ワンピース¥15,000、左・カーディガン¥10,000、ワンピース¥12,000/すべてランティナム

デビュー当時からどんなテイストの人でも楽しめるワンピースが展開されていますよね。

そうですね。お客さまのなかには、普段カジュアルなものとかボーイッシュな雰囲気の服を着る人もいらっしゃるんですけど、そういう方も「ワンピース挑戦してみます!」と言ってくださることが多いです。

アパレルのプロデューサーを目指すには、どんなことが必要だと思いますか?

自分の“好き”を持っておくことでしょうか。こういう服が好きとか、こういう世界観が好きとか、誰に何を言われようとブレない“好き”がある人は強いかなと思います。私も昔から好きなものが変わらないタイプで、ずっと同じ世界観が好きです。

松村さんの“好き”はどのようなものでしょうか?

プリンセスです! なので、服にもプリンセスっぽい要素をたくさん盛り込んでいて、パフスリーブとかマーメイドラインはよく提案しています。ただランティナムでは大人可愛くてレディな女性像を目指しているので、デイリーに着られるけどワンランク上の雰囲気になれるデザインを探り続けていけたらいいなと思っています。

ランティナムの活動を通して、どんなことを伝えたいですか?

服には魔法の力があるんだということを伝えていきたいです。私が乃木坂46の衣装からパワーをもらっていたように、みなさんにもランティナムの服を通して、目に見えないパワーを感じ取ってもらえたらうれしいなと思います。ランティナムの服を着たら自分が最強になった感覚がするとか、前向きな気持ちになってもらえたらいいなと思います。

松村沙友理/Sayuri Matsumura

1992年8月27日、大阪府出身。乃木坂46の1期生として2021年まで活動。卒業以降は、女優・モデル・タレントとしてマルチに活躍。オンラインを中心に展開しているアパレルブランド「LANTINAM(ランティナム)」を昨年6月にローンチ。
Instagram:lantinam_official

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Photography_Karin Ikeda Styling_eli lee(Yuki) Hair & Makeup_Karen Suzuki Text_Yuri Tokoro Edit_Miki Kuwamori