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Column / 2019.07.11

お金の悩み―“12階から飛び降り”モカの「悩める女子へ…」Vol.8

「20代前半の女の子からの悩みは、仕事に関することが多いのですね。『今自分の働いているところに違和感を抱いているけれど、どうしたらいいか』という話はよくされます。人生のほとんどの時間は仕事をして生きていかなきゃいけないから、仕事の話が大きな悩みになるのはしょうがないですよね。ただ、自分が嫌だと思っている仕事を続けるのは、時間がもったいないと思います」

そう語るのは、4月に共著『12階から飛び降りて一度死んだ私が伝えたいこと』(モカ・高野真吾/光文社)を上梓したモカさん(33)。インパクトのある題名の本だが、約3年前、モカさんはビルの12階から飛び降りた経験がある。モカさんが2016年から続ける無償の悩み相談の経験から、「今自分の働いているところが違う」と思っている人はどうしたらいいか、聞いてみた。

「まずは、お金と時間を確保したいですよね。私はお金より時間を優先するのがいいと思います。今の会社で仕事の時間を減らせるようなら減らす。ダメだとしたら転職。自分が好きなことができる会社じゃなくても、給料が高くて時間が確保できるならOK。週3~4で働いて、他の時間は自分の好きなことをするなど、とにかく時間を確保する。やりたいことを考えるより、まずは時間が大事です」

仕事はお金を稼ぐ手段だと割り切って、時間を作り、好きなことを続けるライフスタイルが、一番オススメだという。これで間違いがちなのが、例えば洋服が好きだからといって、ファッション系の会社に入って、やりたくない仕事をする羽目になってしまうこと。そもそも好きだったのに、仕事内容が嫌になってしまえば、好きだったファッションまで嫌いになってしまうからだ。

「安直に好きなことを仕事にするのがいいとは限りません。お金が稼げてなるべく短い時間で働ける場所を見つけて、好きなことに時間を割けるようにするのがいいですよね。最近の若い人は、お金はそこまで稼がなくていいから、自由な時間が欲しい人も多いですよね。最低限稼いで生活できれば、家でアニメを見るなど好きなことができます。とにかく好きなことをする時間を増やして、人生を楽しく過ごしてほしいと思います」

モカ

1986年東京都生まれ。経営者、漫画家、元男性のトランスジェンダー。

 

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  • photo

    Kimiko Nakahara

  • text・edit

    Akiko Takada