Interview / 2023.09.04
経営者・尾崎美紀が語るビジョン「女性の悩みに関することであれば、その都度いろいろなブランドを作っていきたい」
花形職業の「ブランドプロデューサー」が身近な存在に。自分の個性や経験を活かし、“好き”を仕事にすることで自分らしい生き方を手に入れる。もちろんその裏には、並々ならぬ努力も。第一線で活躍するガールズの内面に迫る。今回は、大学卒業と同時に会社を設立した尾崎美紀さんにインタビュー。6年の会社経営の中での苦悩や工夫、今後のビジョンを語ります。
女性の悩みにフォーカスした、女性のためのブランドを運営
起業からおよそ6年。現在どのようなお仕事をされていますか?
経営者としては、会社の組織づくりと事業づくりのふたつを見ています。組織づくりでは、多様性のある、誰もが楽しく働いて、がんばりを称賛し合う環境を整えるための人事施策に関わっています。事業づくりは、主に事業拡大や新規事業立ち上げです。銀行、投資家、ベンチャーキャピタルと呼ばれる投資会社から資金調達をして、そのお金をどう運用していくかなどを考えています。会社はまだベンチャーなので、より事業を拡大して、組織も大きくしていけたらと思っています。
年明けに「ルメールビューティー」がローンチされました。誕生のきっかけを教えてください。
もともと会社のビジョンとして、『全ての女性が自分らしく輝く世界へ。』というものを掲げていまして。女性の悩みを解決することで、女性が自分に自信を持てるようになり、さらに毎日が輝かしいものになるということを目指しています。その上で2019年2月に始まった「フィービービューティーアップ」は、フェイスケアにフォーカスしたブランドとして展開していたので、次に始めるならボディで、女性ならではの悩みも組み込んだフェムケアに注目しました。現在は4つのアイテムを発売していて、「フェムケアソープ」は、すっきりする香りにこだわりました。デリケートゾーンを専用のソープでケアすることで、悩みが解決されて、さらに自分を好きになれるんじゃないかなと思います。そのほかにも出先でデリケートゾーンのムレを解消できる「フェムケアシート」や、自宅で気軽にできる「除毛クリーム」、またホルモンによる黒ずみを軽減できる「ホワイトニングクリーム」があります。
今後のビジョンとして、新規ブランドの立ち上げも予定されていますか?
女性の悩みに関することであれば、その都度いろいろなブランドを作っていきたいと思っています。例えばヘアケア分野とか。今ある2ブランドの拡大も常日ごろ考えているので、新商品やリニューアルに積極的に取り組んでいきたいです。
「コメ発酵エキスが配合された化粧水。浸透力が高く、敏感肌の方も使えます。まつげ美容液は、いちばん最初に作ったもので、いちばんの売れ筋アイテム。これまでに8回ほどリニューアルを重ねました。しっとりとしたテクスチャーなのにベタつかないクリームも人気です」右・フィービービューティーアップ モイスチャーバランスローション 150㎖¥3,630、下・フィービービューティーアップ アイラッシュセラム 5㎖¥5,390、左・フィービービューティーアップ リッチモイスチャークリーム55g¥3,850/すべてディネット
「優しい泡立ちがウリ。デリケートゾーンをすっきりと洗い上げます」ルメール ビューティー フェムケアソープ 150㎖¥2,980 /すべてディネット
新体制によって、今までできなかったことができるように
Makeup Point
目元をキラキラとさせたい気分だったので、マルチグリッターのシャンパンベージュを上まぶたに点置きして、指でなじませました。まつげはビューティーアップマスカラのブラックでぱっちりに。
「グリッターは、色によってパールやラメの配合を変えています。マスカラのこだわりは、繊維の多さ。毛先まできれいに伸びます」右上・フィービービューティーアップ マルチグリッター スノークリア¥1,540、左上・同 ローズピンク¥1,540、右下・フィービービューティーアップ ビューティーアップマスカラ ピンクブラウン¥1,980、左下・同 ミッドナイトネイビー¥1,980/すべてディネット
ブランドのプロデューサーとして、商品作りにどう関わっていますか?
実は昨年から新体制になって、商品開発、マーケティング、PRなどの細かいチーム編成ができたんです。私は今までどおり、細かいところから最終まで全体をチェックしているんですが、各チームのメンバーと連携しながら進めていくというのは、大きく変わったところではあります。個人的にはSNSを使ってユーザーの方のリサーチもしていて、新商品の色で迷ったら、アンケート機能を使ってニーズを調べるとか。定期的なインスタライブで、コミュニケーションも取っています。
新体制でこの1年やってみて、いかがでしたか?
完全に浸透するにはもう少し時間がかかりそうですが、今までできなかったことができるようになった感覚がありました。チームで連携していくことで、大きいことにもチャレンジできるようになりましたし、商品作りにも今まで以上にこだわることができるようになりました。
今、従業員数はどれくらいですか?
35人です。最初の3年は10人くらいで回していたので、そう思うと大きくなったなと思います。組織づくりをちゃんとやっていこうと思ったのも、関わる人数が増えたというのが理由のひとつ。いい意味で10人でやっているときは、見るものが少なかったんです。仕事も分けずにそれぞれができることをやるという形だったので、とにかく全員でがんばろうみたいな意識を共有できました。ただ今後会社が成長していったときに、きっと私の声が届きにくいメンバーが出てくると思ったので、従業員みんなが納得して、なおかつモチベーションが上がる環境づくりが必要なんだろうなと思うようになりました。
かなりお忙しいと思いますが、スケジュール管理はどうされていますか?
基本的に自分で管理していて、Googleカレンダーと紙のスケジュール帳のふたつを使っています。昔からの慣れで、紙での管理も続けています。会社のスケジュールは全従業員に共有されているので、気づいたら打ち合わせだらけになっていたなんてことがほとんどです(笑)。
尾﨑美紀/Miki Ozaki
1993年1月18日、愛知県出身。大学卒業と同時にDINÉTTE株式会社を設立。コスメブランド「PHOE BEBEAUTY UP(フィービービューティーアップ)」、フェムケアブランド「LUMÉRE BEAUTY(ルメールビューティー)」を運営。
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Photography_Karin Ikeda Styling_eli lee(Yuki) Hair & Makeup_Karen Suzuki Text_Yuri Tokoro Edit_Miki Kuwamori