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Interview

Interview / 2022.11.28

【アーティスト・にしな】ブレイク間違いなしの注目度! 音楽を始めたきっかけは?

心に響く歌詞に、耳に残るメロディー。楽しいときは気分を高めてくれて、落ち込んだときは助けてくれる不思議な魅力を持つ音楽を発信するアーティスト達は、どんな人間なんだろうか? SNSを中心に注目を浴び、ブレイク間違いなしとも言われるアーティストにしなさんの素顔を深掘りします。

みんなに自分らしくいてほしいから私らしく歌うんです

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――音楽好きの間で話題を呼び、ブレイク間違いなしのミュージシャンと注目されているにしなさん。どのようなことがきっかけで音楽活動を始められたか教えてください。

ミュージシャンに憧れたのは、小学校低学年のころ。それこそテレビで歌っている人達を見て、“わぁ、なんかかっこいいお仕事だなぁ。いつかこんな人になりたいな”って思ったのがきっかけですね。特に、コブクロさんのように歌えるようになりたいと思っていました。でも、そこから行動に移すことがなかなかできず時は流れ、高校2年生のころ。同じようにミュージシャンを目指していた同級生から、無料でレッスンを受けられるオーディションを募集しているよっていう情報が流れてきたんです。そのときに、「ここでやらなければ、いつまでも音楽をやることはないんだろうな」と思って応募してみたらたまたま受かって、そこから音楽活動がスタートしました。それまでは本当に何もしていなかったので、楽器の選び方、ライブハウスの出演の仕方、曲や歌詞作りに関することなど、基礎から細かい部分まで教えてもらいましたね。当時はどういうものを発信しようとか考えられていなくて、それこそ自分の内側にある言えない気持ちを歌詞にすることが多かったです。でも、活動をする中で、自分から誰かに向けた感情や、外に向けた好きな気持ちを書くようになりました。

――歌詞やメロディーは、どんなときに思いつくことが多いですか?

何もせずに降りてくることはあまりなくて、リラックスしておうちでギターを弾いていたり、誰かの曲をカバーしたりしているときに、その延長線上で、“あ、ここにこんなメロディーや歌詞いいな”ってなんとなく思いつく感じですね。無意識に口ずさんでいる鼻歌みたいな感じでメロディーと言葉が出てくることもあるので、そういうときはスマホのボイスメモで録音しておいたりもします。もうちょっとしっかり考えなくちゃっていうときは、電車や自転車に乗って移動している時間が多いかも。私、静かな空間だと逆に集中できなくて、何かをしながらだったり、人が動いている場所のほうが曲作りがしやすいんですよね。

――今まで作られた楽曲の中で、特に思い入れのある曲や歌詞はありますか?

今パッて浮かんだのは、『夜になって』という曲。どっしりとした重たい歌詞ではあるんですが、言いたかったことや伝えたい感情をすごくシンプルに書いたんです。自分のことを自分がちゃんと好きでいられたらいいな、という気持ちを想像して書いていたので、それが作品として完成したことがうれしかったし、自分自身もそうでありたいとすごく思ったのを思い出しました。自信のある人って素敵に見えるじゃないですか。もちろん、気にしちゃう人も優しさがたっぷりあって素敵だなって思うんですけど。私はどちらかというと自信が欠如している側で育ってきたので(笑)、今でも“自分がすごく好き!”とはならないんですけど、自分にないものを持っている人に憧れますし。自分を幸せにしてあげられるのは結局自分だなぁっていうのは思うので、そういう意味では自分が好きな自分になるというのは、人生の中で叶えたいですね。

――魅力的に見える人と比べて、自信をなくしちゃうときとかはないですか?

そういうのもありますね。あとは落ち込んじゃってなかなか自分で抜け出せないときとかも多いので、そういうときはとにかく、時の流れに身を委ねます。無理にどうにかしようと考えるよりも忙しくしているほうが自然に忘れていくから。映画を観たり、友達とご飯や買い物に行ったりして、好きなことに夢中になっていると、“あれ? そういえばもう元気じゃん!”ってなっていることが多いです。コロナ禍に入ったばかりのころ、周りも私も気分が落ち込んで書く曲も暗くなったことがありますが、結局できたのは1曲ぐらいしかないので、落ち込んでいても時間が解決してくれるんだと思います。

――にしなさんが音楽活動をする上で、大切にしていることを教えてください。

聴いてくださる方や観てくださる方に望むことって、自分自身が体現するべきだとすごく思っていて。ライブを楽しんでほしいと思うからこそ自分が負けないぐらい楽しみたいし、みんなに自分らしくあってほしいって思うからこそ、私も自分らしくありたいっていうのは大切にしながら音楽をしています。

――ちなみににしなさんが思う、“自分らしさ”というキーワードを出すとしたら?

“マイペース”かな。友達と遊ぶときとか、気づくと家を出ないといけない時間から10分過ぎちゃってる……なんてことが多いんです。髪型やメイク、曲作りなどこだわり始めると途中でやめられなくなるみたいな。だからいつも集合時間を早く伝えてもらっているんですけど(笑)、友達にはどんどん甘えが出てきてしまうんですよね。みんな優しいので、いつも本当にありがとうって思っています。

――(笑)。今後はミュージシャンとして、大人の女性として、どんな人になっていきたいですか? 挑戦したいこともあればぜひ。

私ではない他の誰かが歌うことを考えて曲を作ってみたいです。プロデュースもそうなんですけど、映画の中で、主人公がミュージシャンとしてデビューしていくようなストーリーを曲と一緒に考えてみたい。現実味があるかわからない挑戦ではありますが、ひとつの物語、その中に出てくる主人公の気持ち、歌う曲をすべて考えてみたいなって思います。人としては、私はまだまだベイビーちゃんなので(笑)、オーガニック野菜をおしゃれなお皿に入れて、手作りのドレッシングをかけて食べる、みたいな丁寧な暮らしができるようになりたいなって思います。

Inspired me

最近は、文章よりも写真集などの世界観から受けるインスピレーションを言葉にすることが多い気がします。特に、川島小鳥さんの『未来ちゃん』から伝わる、好きと嫌いが共存している感じがすごく好き。

My song’s partner

アコギを弾きながらメロディー、スマホに歌詞を打ち込んで、という流れで曲を作るんですが、お供は必ずミルクティー。最近は紅茶と牛乳にコントレックス水を混ぜて、薄~い味にアレンジしています(笑)。

Fills my heart

動物と触れ合うと満たされるので、定期的に動物園や犬、猫カフェに行っています。見るだけでも癒されるので、最近はカバの赤ちゃんの写真を見ながら、このダンゴムシ感が可愛いなぁなんて思ったりもします。

Profile

にしな Nishina

1998年7月25日、東京都出身。優しく儚げなクセになる声と心地よいメロディーラインで聴く人を魅了し、2021年、Spotifyが注目する次世代アーティスト応援プログラム「RADAR:Early Noise」に選出。SNSを中心に注目を浴びる。

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Photo_Fuuka Styling_Hitomi Imamura Hair&Make-up_Maki Enokida(ROI) Model_Nishina Edit&Text_Natsumi Takahashi(Spacy72)