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Diet / 2023.10.16

朝食抜きダイエットはやせる? 太る? 健康的にやせたい人におすすめの方法

朝食を抜くと「体調がいい」「体重が減った」などのメリットを感じる人がいる一方で、「元気がでない」「体重が落ちにくくなった」などのデメリットを感じる人もいます。

このように正反対の意見があると、本当に朝食抜きダイエットを実践してもよいのか気になる人もいるのではないでしょうか?そこで今回は、朝食抜きダイエットの効果や健康的にやせるためのポイントについてご紹介します。

朝食抜き ダイエット
photo:@kananana.t

朝食抜きダイエットでやせるといわれている理由

朝食抜きダイエットとは、朝ごはんを抜いて摂取カロリーを減らし、体重減少を目指す方法です。まずは、朝食抜きダイエットをするとやせるといわれている理由をみていきましょう。

 

摂取カロリーを抑えられる

やせるためには、「摂取カロリー<消費カロリー」になるように調整しなければなりません。朝食抜きダイエットであれば、朝ごはんのカロリーが抑えられるので、全体的なカロリーを調整しやすくなります。

例えば、友達と昼食や夕食を食べに行くことはあっても、朝食の予定が入ることは比較的少ないでしょう。朝食であれば自分で食事量をコントロールできるので、効率よくカロリーを抑えることができます。

 

胃腸が休まる

朝食を抜くと空腹時間が長くなるため、胃腸を休めることができます。食べ物の消化・吸収をしている間は、内臓は休む暇がありません。

1食分の消化・吸収の回数が減れば、消化器系の臓器をリセットできて、臓器本来の機能を取り戻せるようになります。老廃物の排出がスムーズになり、ダイエットにつながりやすくなります。ただし、無理をして食べる量を減らすと体調を崩すおそれがあるため注意が必要です。

 

朝食抜きダイエットは太るといわれている理由

朝食抜き ダイエット
photo:@kananana.t

朝食抜きダイエットは、太りやすくなるおそれもあります。なぜ太りやすくなるのか、理由を確認していきましょう。

 

基礎代謝が低下する

朝食を食べないと体温上昇が見込めなくなり、太りやすくなります。寝ている間は体温や代謝が低下している状態なので、朝食を食べて体温を上げることが重要です。

しかし、食べる量が減ると基礎代謝を上げるために必要な筋肉からエネルギーが使われるようになり、筋肉量が減少してしまいます。

筋肉量が多ければ基礎代謝が上がりやせやすくなりますが、筋肉量が減ってしまうと基礎代謝の低下につながり、体内に脂肪を蓄えやすくなってしまいます。

 

❤ 知らない用語を確認! ❤

・基礎代謝……人が生きていくために必要な最小限のエネルギーのこと

 

ストレスから食べ過ぎてしまう

空腹の時間が長くなると、食べられないストレスからイライラしやすくなります。その結果、知らず知らずのうちに食べ過ぎてしまうこともあるかもしれません。

さらに時間を空けて食事を摂ると体が飢餓状態だと勘違いしてしまい、エネルギーを取り込みやすくなってしまいます。

ほかの時間帯で食べ過ぎてしまうと、血糖値の急上昇につながるおそれもあります。血糖値が急上昇すると、体内に脂肪を溜め込みやすくなってしまい太りやすくなるため注意しましょう。

 

健康的にやせやすい体質を目指すには朝ごはんが重要

朝食抜き ダイエット
photo:@girlshino

理想の体型をキープするには、普段から栄養バランスのよい食事を摂ることが大切です。朝食抜きダイエットを実践して一時的に体重が減ったとしても、エネルギー不足の状態が続いていれば体調不良を引き起こしかねません。

空腹の状態から食事を摂ると血糖値が急上昇しますが、長時間空腹の状態が続くと血糖値の低下を引き起こすおそれがあります。血糖値が下がるとめまいやだるさ、眠気などを感じやすくなり、生活に支障をきたす場合もあるので注意が必要です。

やせるためには、1日の摂取カロリーよりも消費カロリーが多くなければなりません。朝食を抜いても昼食や夕食を食べ過ぎて摂取カロリーが多くなってしまっては、かえって太りやすくなります。そのため、朝食でしっかりと栄養を摂り、やせやすい体質を目指しましょう。

 

やせるためにおすすめの朝ごはん

朝食抜き ダイエット
photo:@girlshino

朝食を抜くと必要な栄養素も不足しやすくなります。体調を整えながら健康的にやせるには、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維を意識して摂ることが大切です。ここでは、おすすめの栄養素と食品についてご紹介します。

 

エネルギー源になる! 糖質を含む食べ物

体内時計をリセットするには糖質が重要です。摂り過ぎると太りやすくなりますが、摂らな過ぎもよくありません。糖質には体を動かすエネルギー源としての役割があるため、適度に摂るようにしましょう。

とはいえ、白いご飯や白いパンなどは糖質が多く含まれているので、食べ過ぎると太りやすくなってしまいます。

ダイエット中に糖質を摂るときは、食物繊維が豊富な玄米や全粒粉パンなどがおすすめです。白いご飯や白いパンよりも血糖値の上昇がゆるやかになるので、やせにくい体質が目指せます。

ダイエット中におすすめな糖質を含む食べ物

・玄米
・雑穀米
・全粒粉パン
・ライ麦パン
・オートミール

 

 

筋肉のもとになる! たんぱく質が豊富な食べ物

筋肉量が増えると基礎代謝が高まるため、しっかりと筋肉のもとになるたんぱく質を摂ることが大切です。基礎代謝が高まれば、カロリーを消費しやすくなります。

たんぱく質が豊富な食べ物 

・鶏むね肉
・鮭
・ツナ
・納豆
・卵
・チーズ
・牛乳
・ヨーグルト

たんぱく質は、肉類や魚類、豆類、卵、乳製品などに多く含まれています。特に、卵はビタミンCと食物繊維以外の栄養素をすべて含む「完全栄養食品」ともいわれるほど、栄養豊富な食品です。

ゆで卵や目玉焼き、スクランブルエッグなど、アレンジしやすいのもポイントです。卵かけご飯にすれば、忙しい朝でも簡単にたんぱく質を摂取できるでしょう。

また、デザートにヨーグルトを加えるのもおすすめです。たんぱく質を補給できるうえに、腸内環境を整えるはたらきがある乳酸菌も摂り入れることができます。きなこをかければたんぱく質強化になり、フルーツを添えればビタミンや食物繊維を補給することも可能です。

ほかにも、サラダチキンや卵、納豆、豆腐、しらすなどコンビニで手軽に購入できる食品もあるので、上手に活用してみてください。

 

ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富な食べ物

ビタミン・ミネラルには体の調子を整えるはたらきがあるため、ダイエット中に摂りたい栄養素のひとつです。

 ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富な食べ物 

・ブロッコリー
・トマト
・パプリカ
・キウイフルーツ
・いちご
・めかぶ
・しめじ
・まいたけ

 

食物繊維は糖質や脂質、塩分を体外に排出したり、血糖値の上昇を緩やかにしたりするはたらきがあり、やせやすい体質を目指せます。また、腸内環境を整えるはたらきもあるので、お通じがスムーズになるメリットもあります。

野菜や果物にはビタミン・ミネラル、食物繊維が豊富に含まれているため、意識して食べるようにしましょう。食物繊維はほかにも、穀類、豆類、きのこ類、海藻類などに多く含まれています。

オートミールやライ麦パン、おから、納豆、しいたけ、ひじきなどを活用すると、効率よく食物繊維が摂取できます。

 

朝ごはんを食べるのがつらいときの対処法

朝食抜き ダイエット
photo:@__.moonligh

朝食を食べた方が結果としてやせやすくなりますが、「食欲がない」「つくるのが面倒」などで、朝ごはんが食べられないときもあるでしょう。ここからは、おいしく朝ごはんを食べるための方法をご紹介します。

 

夕食を食べ過ぎていないかチェックする

朝、お腹が空かない人は夕食を食べ過ぎていたり、夜遅くに食べていたりしていないか振り返ってみましょう。

食生活が不規則になると、朝まで胃もたれが生じてしまうことがあります。そのため、夕食時はご飯などの主食を少なめにして、栄養たっぷりのおかずを摂りましょう。腹八分目になるように心がけることと、寝る3時間前までに食事を済ませることで、胃腸に負担がかからずに済みます。

前日に飲み過ぎてしまい食欲がわかないときは、朝食にお粥やバナナなどを食べるだけでも問題ありません。お粥を食べると体温が上がりやすくなるので、代謝を高める働きも期待できます。

 

朝食づくりが楽になるコツを実践する

朝ごはんの大切さを理解していても、朝ごはんをつくる時間がないと「食べたくない」と思ってしまうこともあるかもしれません。

やせやすい体質を目指すには、朝食づくりが楽になるように工夫しながら継続することが大切です。気軽に朝食を食べるためのおすすめの方法は以下のとおりです。

・「おにぎり+具」で効率よく栄養補給する
・つくり置きを活用する
・切るだけの果物、盛りつけるだけのヨーグルトなどを活用し、手間をかけない
・朝食のメニューを決めておき、悩む時間をつくらない
・野菜が摂れないときは、野菜ジュースや市販のスープを活用する

おにぎりの具に鮭やしらすを選べば、たんぱく質も同時に摂取できます。パンが食べたいときは、ライ麦パンなどにツナ缶や玉ねぎ、きのこ、チーズなどをのせてトースターで焼けば、一度で栄養を摂りやすくなります。

野菜がなかなか摂れないときは、冷凍のミックスベジタブルを使うなどの工夫も有効です。野菜を摂るのが理想ですが、時間がないときは野菜ジュースや市販のスープでも問題ありません。その分、昼食や夕食にしっかりと野菜を摂るようにしましょう。

 

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ダイエット成功のカギは栄養バランスのよい食事!

朝食抜き ダイエット
photo:@girlshino

健康的にやせるためには、朝食を抜くよりも栄養バランスのよい食事を心がけることが大切です。

1日に必要な摂取カロリーの範囲内で、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維などをしっかりと摂りましょう。1日3食規則正しく食べることで血糖値が安定しやすくなり、やせやすい体質を目指せます。

とはいえ、夜ごはんを食べ過ぎたり、遅い時間に食べたりすると太りやすくなるため注意が必要です。食べ過ぎを防ぐために、よく噛んでゆっくり食べるようにしましょう。時間をかけて食べると満腹感を得やすくなります。朝ごはんの選び方や食べ方を意識して、理想の体型をキープしましょう。


この記事を書いたのは……管理栄養士 下田由美さん


管理栄養士。約10年間、病院・施設・保育園で幅広い年代の「食と健康」に携わってきた。
その中で「食」と「心」は密接に関係していると気づく。現在は、「食はココロとカラダを元気にする」をモットーに管理栄養士ライターとして活動中。健康や栄養に関する記事執筆や監修、レシピづくりなどを行っている。
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