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Column / 2019.10.07

水野しず×桃月なしこ「カフェ・ド・人間性」 Vol.1〜田舎でロリータファッションはハードルが高い〜

水野しずがゲストの“人間性”に焦点を当てて対談をする「カフェ・ド・人間性」。今回のゲストはbisレギュラーモデルに決まった桃月なしこさん。コスプレイヤーとしても人気を集める彼女に、じっくりお話を聞きました。
 

カフェ・ド・人間性

しず:コスプレって、今でこそメジャー誌の表紙をコスプレイヤーの人が飾ったりして、幅広く受け入れられてきた感じがしますが、やはりプライベートとパブリックの境目が曖昧な印象はあります。それを職業にするのですから、あえて「倒錯的」と言わざるを得ない側面があって、大変興味深いです。コスプレをするとき、桃月さんの精神性はどこにあるんですか?

なしこ:私の場合はもう、やりたいからやる、以上!って感じですね(笑)。そもそも小さい頃からアニメや漫画が好きで、コスプレっていう文化があることを知ったのは高校生のとき。当時は今ほどコスプレが世間に認知されてなくて、もっともっとアンダーグラウンドの趣味でした。

しず:コスプレって、いわゆる“現実とアニメ世界の区別がついてない人”がやるものというパブリックイメージを持たれていたような気がします。

なしこ:本当に、頭おかしいって思われるレベルでしたね。高校3年生のときにできた友達がコスプレをしてる子で、その子に誘われて、初めてコスプレをしました。もう6年前だから、’13年とか。

しず:その頃って、震災をきっかけにSNSの使い方が変わった時期でしたよね。オタクではない一般的な趣味を持つ人も、現実の延長線上の感覚でSNSに触れるようになった。だからこそ、いろんな文化が交じり合いはじめた過渡期だったのかなと。コスプレに対する世間の認知も、それを機に変わっていったんでしょうか。

なしこ:それはあるかもしれないです。私がコスプレをやりたいって思っていた理由としては、現実世界では着られない可愛い衣装を着ることができるからっていう部分が大きかったのかなって。当時は、ロリータファッションなんかもすごく好きだったんですけど、住んでいた場所が田舎だったこともあって、着ると死ぬほど目立つから、なかなか着られなかったんですよ。

しず:たしかに当時、地方でロリータファッションをきて外を歩いていると「なにかこう気の毒な人」という扱いを受けることがよくありましたよね。ちなみに、桃月さんはどんなロリータが好きでしたか?

なしこ:クラロリ(クラシカルロリータ)です。

しず:私もクラロリ大好きでした!!メイデン(Victorian maiden)をよく着ていました。やはり最初のうちは、ロリータのような華美な装飾性の衣装が多かったんですか?

なしこ:そうですね。それこそ最初にやったコスプレは、ゴリッゴリのゴスロリの『ローゼンメイデン』に出てくる水銀燈っていうキャラクターだったし。普段は着られないけど、コスプレだったらこのキャラクターが着てるし、このキャラクターになりきってる私だから着てもいいよねっていう気持ちでした。

しず:“なりきる”ということは、そのキャラクターの精神性までを仮託したりするもの?

なしこ:そこまで深く考えたことはないかな。あくまで趣味、あくまでそのキャラクターのその衣装が可愛いからコスプレする程度で。ただ、そのキャラクターのことは大好きでよく知ってるから、こういうポーズやこういう表情をしようっていうのを考えていたくらいです。

しず:うーん、すっごく健全で可愛いなぁ(笑)。楽しいんだもんね。コスプレの楽しさって、どんなところにあると思いますか?

なしこ:やっぱり、好きなキャラクターになりきれるっていうところですね。あとは、イベントに出ると共通の趣味の友達ができるっていう点も(笑)。

しず:あ、地元にはあまり同じ趣味の友達はいなかったんですね。

なしこ:いなかったなぁ。学校の中でも、グッズを集めたり、毎週好きなアニメを録画したり、漫画を買い漁ってるようなディープなオタクは私くらいだったと思います。私が知らないだけで他にもいたかもしれないけど、私が仲よかった子たちは全然オタクじゃなかったです。
 
 
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