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Interview

Interview / 2025.06.20

池田エライザが語る、美容との向き合い方。ニキビすら「愛おしい」存在に

オルタナティブなマインドで、自分の美とひたむきに向き合う女性にフィーチャー。池田エライザさんがアップデートを重ねながら育ててきた“私らしい美しさ”を、インタビューで辿っていく。

池田エライザのオルタナティブ・ビューティ

ドレス¥86,900/アヤーム(メゾンアヤーム) カチューシャ¥144,500、ピアス¥31,600/ともにカレワラ グローブ、タイツ/ともにスタイリスト私物

今日の撮影はいかがでしたか?

すごく幸せな時間でした。bisの世界観が好きですし、衣装も最近は黒とか濃い色を着る機会が多かったので、久しぶりのパステルブルーにワクワクして。私の変身願望が一気に満たされました。

今号の全体テーマは「Alternative」です。美容においてこれだけは譲れないという自分だけの価値観はありますか?

美容に関しては結構ミーハーで、流行りのメイクはすぐに試してみたくなりますし、SNSで見て気になったスキンケアのアイテムを買っては、自分に合うかどうか研究するというのがすごく楽しいんですよね。最新のトレンドを取り入れて自分自身もアップデートするというのは大事にしているかもしれません。

普段お買い物はどのようにされていますか?

読者のみなさんと同じかなと思います! ECサイトでお得なセール期間に気になっていたものをまとめ買いしたり、SNSで流れてきた広告を見て試しにポチッとして買ったり。気がついたら洗面所がラボのようになっていて(笑)、同じブランドの美容液が6種類くらい並んでいたりします。

今ハマっている美容法はありますか?

シートマスク美容。プチプラで大容量のものを買って、毎日顔に貼るというのを習慣にしてみたんです。そしたら前よりも肌が柔らかくなった気がしてびっくりしました。化粧ノリも格段によくなりましたし、ながらでできるところもありがたくて、いつも顔に貼り付けたまま愛猫にご飯をあげたりしています。

美容との向き合い方で大事にしていることはありますか?

いろいろ試すのが好きとは言ったものの、私自身もとから皮膚が薄くて刺激の強い製品を避けないといけないので、何かを買ったり試したりする前に一度専門的な知識を持っている方に相談するというのは心がけています。皮膚科の先生やヘアメイクさんとか。そうしないとネットの情報を結構信じちゃうので、自分が使っても大丈夫かどうか見極めてから使うようにしています。

過去に肌トラブルに悩まされた経験はありますか?

中学時代はひどい肌荒れに悩まされました。今ならそれが思春期ならではのもので待っていれば自然に落ち着くというのがわかるんですけど、周りの目が気になる年ごろですし、なんとしてでも早く治したいじゃないですか。それでネットの情報を頼りにいろいろな方法を試すんですけど結果的にはよくならなくて、ショックを受けるみたいな毎日でした。

間違ったケアでかえって肌荒れが悪化してしまった、なんてことも若いときのあるあるですよね。

たまにファンの方からも思春期の肌荒れについて相談をいただくんです。正解は人それぞれで一概には言えないんですけど、ニキビをむやみに触らない、正しい手順で顔を洗うとか基礎的なところができていればいいんじゃないかなと個人的には思います。あとこれは大人になってから
気づいたことで、自分のホルモンバランスを知って、受け入れてあげることも大事なのかなと。なんとなく自分のリズムというか不安定な時期を把握しておくだけで、今はそういう時期なんだ、って理由づけができて、気分がグッと楽になった気がします。

今、肌荒れしたときにいちばんに思うことはなんですか?

最悪!とは思いつつも、なんで今このタイミングでニキビができたんだろう、って興味を持つと思います。いつからか肌荒れは今の自分の状態を教えてくれるサインなんじゃないかなと思うようになって、前まではニキビひとつできただけでナーバスになっていましたけど、今はむしろ体の不調を教えてくれてありがとうね、みたいな。ポジティブに捉えるようになったら突如現れたニキビもちょっと愛おしい存在になって、こんなところに出てきやがって、コイツめ!って愛でています(笑)。

美容のために食生活で意識していることはありますか?

最近ハマっているのがグリークヨーグルト。ヘルシーで美味しいうえに美容効果も期待できると知って、習慣的に食べるようになりました。私は生ハムとアボカドをのせて、オリーブオイルと塩をかけて食べるのが好きです。

主演映画ではほぼすっぴん「リアルなところも全部映像に収められている」

主演を務める映画『リライト』がまもなく公開となります。今のお気持ちはいかがですか?

この作品を見たみなさんが何を感じて、どう解釈するのか、感想を聞けるのが今からとても楽しみです。今思い返してもあれはなんだったんだろうと思うくらい私にとっても不思議なひと夏の思い出で、それを同じ夏にみなさんにも味わっていただくことができるのがうれしいです。浴びるように夏を感じて、おおいに騙されていただきたいなと思います。

高校3年生の役ということで、ほぼすっぴんに近いナチュラルな姿も素敵でした。

メイクは最低限でした。日差しが容赦なく照りつけるような環境で毎日撮影していたので、どうせ崩れてしまうからいいかって。ちなみに血管が透けて見える肌というのが役者としての自分の持ち味かなと思っているんですが、今回もあまりの暑さにほっぺが真っ赤になってしまって。そういうリアルなところも全部映像に収められているかと思います。

ご自身のキャリアにおいて本作はどんな存在になりそうでしょうか?

今までどちらかというと物語を動かす側になることが多くて、巻き込まれる側というのはすごく新鮮でした。キャラクターとしても激しく泣いたり叫んだりするような役が多かったので、今回そういう派手なお芝居がないだけに大丈夫かな、と不安になることもあったんですけど、監督をはじめ現場のみなさんにサポートしていただいて、〝ただそこに存在する〟という表現に挑戦できたのはよかったなと。新たな気づきや学びがたくさんありました。

池田エライザがやっているケアを教えて!

skin

基本的には皮膚科の先生の指示を仰ぎながら、自分の肌に合ったものを大事に使い続けるようにしています。理想は「素肌がいちばんきれい」と言われるような状態。顔も皮膚が薄いぶんちょっとしたニキビやごわつきが目立ちやすいので、肌荒れを起こさないための生活を日々意識しています。

body

全身の皮膚が薄いので、ボディクリームなど肌に塗るものは気をつけて選ぶようにしています。スタイル維持の方法は月に数回通っているピラティスと過度なダイエットをしないこと。甘いものを食べた翌日の食事量を調節したり、無理のない範囲で持続できることを心がけています。

hair

髪の毛が硬くて太いタイプなので、なるべくごわついて見えないように、きれいな頭皮環境をキープするようにしています。定期的に美容室に行って頭だけでも洗ってもらったり。自宅ではトリートメントをがんばっていて、髪の隅々まで行き渡るようにコームを使いながら丁寧にケアしています。

池田エライザ

1996年4月16日生まれ、福岡県出身。’09年「ニコラモデルオーディション」でグランプリを受賞し芸能界入り。現在は女優として活躍。近年の主な出演作に映画『おまえの罪を自白しろ』(’23年)、配信ドラマ『地面師たち』、ドラマ『海に眠るダイヤモンド』(ともに’24年)など。スチールカメラマン、映画監督、歌手としても活動し、マルチな才能を持つことでも話題。

映画『リライト』

6月13日(金)全国ロードショー

"SF史上最悪のパラドックス"として評判を呼んだ法条遥の同名小説を原作に映画化。高校3年生の少女のもとに現れた、ある小説に憧れて300年後の未来からやってきたという転校生の少年の謎を描くタイムリープ×青春ミステリ。撮影はオール尾道ロケで、撮影地をまとめたロケ地マップも配布される。監督:松居大悟 出演:池田エライザ、阿達慶、久保田紗友、倉悠貴、橋本愛ほか 配給:バンダイナムコフィルムワークス ©2025『リライト』製作委員会

Photography_Kaori Akita Styling_Misaki Takahashi(Sadalsuud) Hair&Makeup_Rei Fukuoka(W) Model_ Elaiza Ikeda Interview_Yuri Tokoro Text & Edit_Miki Kuwamori Coopration_ BACK GROUNDS FACTORY