bis

bis

Interview

Interview / 2024.08.10

元Juice=Juice・稲場愛香が語る♡ 卒業から2年越しでソロデビュー「結構入り込んで演じる感じで歌ってます(笑)」

ゲストの人間性に迫るコーナー、カフェ・ド・人間性。聞き手・水野しずが元Juice=Juiceの稲場愛香さんにインタビュー。グループ卒業か約2年経った今年ソロデビューした稲葉さん。そのストイックさの秘密に迫ります。

水野しずが稲場愛香に聞く!

ゲスト:稲場愛香

2022年5月にJuice=Juiceを卒業。今年4月に1stシングル『圧倒的LØVE/Pink Temperature』をリリースし、ソロデビュー。4歳からダンスを習っていて、踊ることが大好き。

聞き手:水野しず

聞き手、イラストレーター。

しず:歌はどうですか?

愛香:苦手意識がありました。ハロプロに入ってからも厳しい声をいただいて。今でも苦手意識はあるんですけど、意識しないようにしてます。

しず:でも、声に個性があるからいいですよね。この人の歌だってわかるような感じがあって。

愛香:ありがとうございます。ソロになるって聞いたときに、それは生かしていきたいなと思ってました。

しず:歌っているときは、どんなことを考えているんですか?

愛香:演技をするのが好きなタイプなので、自分で言うのは違うかもしれないですけど、結構入り込んで演じる感じで歌ってます(笑)。

しず:ソロデビュー曲の『圧倒的LØVE』は恋愛系の曲ですよね。どういうことを考えるんですか?

愛香:“圧倒的な愛”を歌っている曲なので、好きで好きでたまらないんだっていうキュンキュンした表情をして、私を見た皆さんにもキュンキュンしてもらえるようにと思ってます。特にライブでは、目を合わせて楽しく歌うことを心掛けて歌っていて。『Pink Temperature』は大人な感じなので、「大人です!」っていう雰囲気を意識して歌ってます。『LOVE is BLIND』は、〈重たすぎるなんて言わないで〉っていう歌詞があるので、“どう見ても重たすぎる人が言うセリフだよね”みたいな感じで、重たく歌ってみたり。『チャプターⅡ』は、毎回歌うたびに泣きそうになるくらい感情移入するので、歌詞に共感してもらえたらなと思いながら歌ってます。

しず:稲場さんって、実際に恋人がいたら重くなっちゃうタイプですか?

愛香:えー! どうなんだろう……。重たい感じが出ちゃうのかなぁ……。でも、重いって悪いことではないですよね。相手の負担になってしまうのなら、よくないのかもしれないですけど。

しず:でも軽いよりはいいですよね?

愛香:そう思います!

しず:女子校出身の私が“女子校統計学”的にお話ししますけど、男気があってストイックなタイプの女子だと、恋愛とかのシーンでもストイックさが出やすいんじゃないかなと思うんです。誰が見ていようがクロールも熱心に泳ぐというか(笑)。息継ぎとか、キモくていいから、めっちゃ一生懸命泳ぐみたいな。

愛香:確かに私、水泳が苦手なんですけど、一生懸命やっちゃうタイプです。

しず:グループにいたときは、そういうストイックさが生かせなくて歯がゆいみたいなこともあった?

愛香:ありました。どこまで意見を出すべきなのか、とか。でも、自分の意見が絶対正しいっていうわけではないのもわかっているので、みんなの意見を聞くようにして。理想が高すぎてできない自分にがっかりしてしまっていたので、そういうのはよくないなと考えるようになっていきました。

しず:自分が完璧主義だって自覚する前は、気持ちの浮き沈みがあったんですか?

愛香:17~18歳のころはあったと思います。

しず:そうじゃなくても荒れる時期ですよね。

愛香:キャベツしか食べていないのに太るとか、いろんなことにナーバスになっちゃって。

しず:マックスのときは、家でどんな感じで振る舞っていたんですか?

愛香:それは言えないです(笑)。自分で自分が怖くなって、幻滅して……みたいなこともありましたね。

しず:ちょっとずつ向き合えるようになっていったのは、どういうことがきっかけで?

愛香:周りを見てっていうのもあるし、やっぱり結局は自分だなと思って。人と比べないようにっていうことを考えてました。どうしても人と比べてしまう職業だし、目に入ってきてしまう情報はあるんですけど、なるべく入れないようにしてましたね。

しず:そのときにやっていたストレス発散方法で、これはよかったなっていうものはありますか?

愛香:休業中に実家に戻ったんですけど、そのときに猫ちゃんを飼い始めて、動物の力ってすごいなと思いました。猫って本能のままに生きてる感じがするから、そこがいいなって。眠いから寝る、みたいな。お手本とまではいかないけど、そういうのを見てるうちに、いいなぁと感じるようになっていきました。

しず:猫ってなんというか、「ふーんそうですか」っていう感じですよね。すべてのことに感想を持たず生きているというか。悩んじゃう人って、全部のことを気にしちゃうから。

愛香:本当にそうですよね。

しず:結局、自分のことは自分しかどうにもできないですよね。友達はどういうタイプの子が多いですか?

愛香:基本、サバサバしていて、テンション高めで面白い子が多いです。一緒にふざけたりするような子。年齢も幅広いですよ。最近は年下も多くて。

しず:稲場さんって、見た目とギャップがありますよね。可愛らしい感じがあるから。でも、ストイックさもしっかり持っていて。

愛香:でも、あまり考えずに行動できる人がうらやましいです。私はどうしても考えてしまうので。

しず:ファミレスとかでメニューをすぐに決められるタイプですか?

愛香:決められないです。

しず:熟考派だ。

愛香:お店にもよるんですけどね。でも、お店自体もあまり挑戦できないタイプではあります。特に、人と一緒にいると悩んじゃうタイプだと思います。

しず:Juice=Juiceで、サブリーダーをやっていましたよね。

愛香:はい。私、サブがいちばん向いてると思います。

しず:リーダーはちょっと違う?

愛香:違うかもしれないです。相手の気持ちを考えすぎて、言えなくなってしまうので。

しず:リーダーの人って、ちょっと嫌われなきゃいけないみたいなところがありますもんね。

愛香:私は嫌われたくない気持ちが勝っちゃうタイプなんですよ。だから、サブリーダーがちょうどよかったんじゃないかなと思います。

しず:もしアイドルをやっていなかったら、やってみたかった仕事はありますか?

愛香:小さいころから芸能に携わってきていたので、まったく違う仕事っていうのはなかなか想像できないです。強いていうなら、メイクが好きなのでヘアメイクさんとかはやってみたいかも。あとは、雑貨の買い付けに行って何かを売ったりとか……そうやって考えると自分で経営することにも興味があるのかもしれないです。

しず:ショップのプロデュースとかね。ずっと働いていたいですか?

愛香:いつ結婚してとか、そういう自分が想像できなくて。お仕事で目標を持って、それをクリアしていくのが生きがいなのかなっていう気がしてます。だから、やっぱりずっと働いていたいですね。

しず:親は芸能活動に前向きだった?

愛香:私が好きそうだったから、何でも肯定してくれていました。それに、母もエンタメに興味があって。中森明菜さんが好きだったり、今はK-POPが好きだったりするので、前向きに応援してくれています。

しず:これからやってみたいことはありますか?

愛香:コラボでアクセサリーのプロデュースは一度やらせてもらったんですけど、これからだと映像関係のお仕事をしてみたい思いがあります。

しず:どういう役がやりたいですか?

愛香:幅広くやりたいです。今まで舞台で主演を2回やったことがあるんですけど、どちらも自己犠牲の役で、それがよかったみたいなんですよ。だから、ファンの方にハマると思われているのはそういう役だと思います。

しず:確かに、合いそうかも。

愛香:でも私、ノドが弱いので、舞台よりは映像のほうがいい気がしてます。

しず:どういう作品が好きですか?

愛香:いろいろ好きなんですけど、日本のドラマだとドロドロした男女の関係の作品とか。海外のものだと強い女性が登場するものだったり。

しず:フワフワした役よりは、ガッツのある役をやってもらいたい感じがします。

愛香:がんばりたいです!

しず:ファッション誌の撮影はどうですか?

愛香:今日の撮影も楽しかったし、もっと女性ファンが増えたらいいなって思います。

しず:内面を知ってもらえたら、女性のファンも増えそうですよね。今までは広く内面を発信する場所が少なかったと思うんですけど。

愛香:ありがとうございます。雑誌にもどんどん出ていきたいです!

Artwork&Interview_Shizu Mizuno