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Interview

Interview / 2022.07.19

洋服を寄付するのって実際どうなの?|私たちのためのSDGs入門vol.6

bis LEADERSの世良マリカちゃんと一緒にSDGs(エスディージーズ)を学ぶ連載「私たちのためのSDGs入門」。Vol.6では、渋谷の商業施設「MIYASHITA PARK」に店舗を構える「CLOUDY(クラウディ)」の銅冶(ドウヤ)社長にインタビュー! アフリカのゴミ問題や身近なSDGsについて伺いました。

ガーナの凄まじいゴミ問題について

世界中でゴミの削減や脱プラスチックが謳われていますが、アフリカのゴミ問題は、それはそれは酷いそう。日常生活において、ゴミを捨てることが悪いことだという意識がない中、それを改めることは簡単ではなさそうです。

――アフリカは環境問題を抱えている国が多いですが、特にガーナはゴミ問題が深刻だと聞きます。実際に現地を見ていかがでしょう?

「深刻すぎて言葉にならないレベルです。落ち葉と同じくらいそこら中にビニール袋やプラスチックゴミが散乱しています。ガーナだと、ペットボトルに入っている水は高価なもので、通常はビニールに入った水をよく飲んでいます。飲み終わったらそのままポイっと捨てるのが普通のことなので、当然そのビニールが散乱しているんです。ゴミ問題について、政府はなかなか動いてくれません。なので、僕たちはビニールゴミを買い取ってアップサイクルできないか考えました。ビニール袋を洗浄し、それを繋げてショッパーを作ろうかと。街も綺麗になるし、雇用だって生まれるし、いい循環になるといいですよね。CLOUDYだけじゃなく、いろんなブランドが使ってくれるようになるといいです。ゴミから雇用や教育を生めれば、それは素晴らしいことじゃないですか」

――以前、テレビの報道で、たくさんの洋服で埋め尽くされた上に家を建てて住んでいる人たちを見ました。どうしてそんなことになっているのですか?

「途上国では、寄付や不用品回収などで世界中から集まってきた洋服が売買されているんですが、じつは集まった洋服の約45%は、そのままゴミになっていると言われています。ゴミ山に持っていかれたり、海に埋め立てられたりしているのが実情なんです。いろいろなところでよくお話しさせてもらうんですが、洋服を1万枚寄付すると、1万枚洋服を作る人の仕事を奪うことになるんですよね。これが、これまで先進国がやってきた、未来を考えない、本質を捉えていない押し付けの支援のひとつだと思います」

――社会に対して、いいことをしていると思っていた洋服の寄付が、そんな事態を招いてしまうのは、ショックです。

「みなさん、途上国の人たちは、どんなに汚くてチープな服でも着ると思っていませんかね? そんなことはないんです。みんな好きな服を選びたいし、おしゃれだってしたい。先進国の人にとってのゴミは、途上国の人にとってもゴミでしかないんです。日本からも年間23万トンもの洋服が送られていると言われています。世界中のすべてのブランドが生産量のバランスを見直さないと、ゴミは増えていく一方だと思います」

グリーンウォッシュなブランドがほとんど

グリーンウォッシュとは、環境配慮をしているようなグリーンなイメージを装っていながらも、実は上部だけであるという意味。アパレルブランドの大半は、そうなんじゃないかなと銅冶社長は言います。

――店頭で着なくなった洋服を回収しているブランドも多いですが、その洋服はどこに行っているんだろうって思います。

「回収するまではいいんですが、最終的にその服がどこに行ったのかまで追えているブランドってないんじゃないかな。もしかしたら大半がゴミ山の一部になっているかもしれない。それってグリーンウォッシュでしかないですよね」

――アフリカのシビアな現状もたくさん聞かせていただきましたが、今の日本なら実際にこんなSDGsができるよ、ということも教えていただければと思います。SDGsについては、銅冶社長はどう捉えていますか?

「なんかSGDsって言葉が美化されすぎてないですかね? マイボトルを持ち歩くとか、サステナブルな洋服を選ぶことはもちろん素晴らしいことだと思いますが、もっともっと身近な小さなことでもSDGsに繋がることっていっぱいあるんですよ。例えば、トイレットペーパーをいつもは3折するとこを2折で拭ききった!とか。蛇口を3cm回すところを、2cmしか回さなかった!とかでも十分。そういうことの積み重ねが大事だと思います」

――たしかに! “SDGs探し”みたいにゲーム感覚でやれたら楽しそうですね。

「そうそう。大きなことじゃなくても、自分事に置き換えられることが大事。あと、数字にしてみるのもいいですね。蛇口1cm分の水の量は〇〇mlで、それを1ヶ月続けたから〇〇mlも節約できた、ってわかりやすいですよね。自分の身近なところから、やれることを始めたらいいんじゃないかな」

CLOUDYで見つけたお気に入り

最後に、マリカちゃんが見つけたCLOUDYのお気に入りアイテムをご紹介します♡

――真っ白に巾着の柄が映えて、とってもスタイリッシュ! バケツ型なところもかっちりしすぎなくて好みです♡ 巾着はたくさんの色柄から選べて、組み合わせを楽しめます。本当にたくさんの柄があるので、じっくり選んでみてね。

――銅冶社長のお話が面白すぎて、あっという間に時間が過ぎてしまいました。CLOUDYではインターンの受け入れや、NPO法人でのサポーター募集なども行っているそう。私もかなり興味ありです♡ 今後は、CLOUDYを世界的なブランドにしていきたいそう! ますますこれからの動向が気になりますね。

次回はどんな企業にお邪魔しようかな。そうご期待!

CLOUDY
https://cloudy-tokyo.com/

NPO法人Doooooooo
http://npo-doooooooo.org/

<Profile>

世良マリカ(せらまりか)  2002年11月16日生まれ 神奈川県出身
世界三大ミスコン「ミス・ワールド2019ジャパン」にて、史上最年少16歳、現役高校生で「ミス・ワールド2019日本代表」に選出。2021年4月より慶應義塾大学に在学中。プラチナムプロダクションのSDGs推進プロジェクト「SO GOOD!!シブヤ部」のメンバーとして参加。
【Twitter】
https://twitter.com/seramali_jsmn
【Instagram】
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Photo_Osamu Takeishi Text&Edit_Ryuko Hanada