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Interview

Interview / 2022.01.29

まずは何から? 無理せず、楽しく始めたい。私たちのためのSDGs入門Vol.2

bis LEADERSの世良マリカちゃんと一緒にSDGs(エスディージーズ)を学ぶ連載「私たちのためのSDGs入門」。Vol.2は、身近なことから始められる取り組みについてインタビュー! さらにマリカちゃんが特に興味がある教育格差についても聞いてみました。あなたも無理をせず、楽しくなれるSDGsのトピックスを見つけてみて。

まずは環境問題に目を向けてみるのはどう?

SGDsのことを少し知ったところで、具体的に何から始めればいいのか迷うところ。まずはいちばん手軽に始められそうな、環境への取り組みを意識してみるといいかもしれません。

「もう常識かもしれませんが、マイバッグを持つとか、マイボトルを持ち歩くとか、できるだけゴミを減らすことから始めてみては? ゴミを燃やすときに出るCO2を減らすことができ、結果、地球の温暖化対策へと繋がっていきます。ゲリラ豪雨や大型台風など、近年の気候変動は私たちの生活にも、かなり影響を及ぼしているから、身近に感じられるはず!」

プラスチック製品はゴミとして放置されると、自然に分解されることなく様々な悪影響を環境に与えてしまいます。細かく砕けてしまったマイクロプラスチックは、回収が困難で、近年大きな問題となっていたりも……。

「プラスチック製品をできるだけ使わないようにするのも、ちょっと意識すると実践できると思います。生活排水やゴミから海に流れ出たマイクロプラスチックは、半永久的に海を漂い続けていて、知らないうちに私たちの健康に影響を及ぼしていると言われていますからね。ゴミ削減は、無理せずゲーム感覚で楽しくやるのがおすすめ。企業や自治体の工夫や取り組みもたくさん出てきているから、それを試してみるとか。たとえば、表参道に設置してあるloTを活用したゴミ箱『SmaGO』とか、どんどん利用してほしいです。これはゴミが溜まると自動的に圧縮されて、通常のゴミ箱の5倍ぐらいの量を捨てることができ、ゴミ収集車の回収頻度を下げることで、CO2削減に繋がります」

マリカちゃんがいちばん興味のある教育格差について

SDGsの17の目標のなかでも、マリカちゃんが特に興味があるのは“教育格差”。国、そして家庭の経済的問題など、生まれ育った環境により、受けられる教育に格差が生じること。

「アフリカの子どもたちの教育格差について興味があって学んでいます。そもそも学校も先生も少ないことに加えて、紛争が起こったらすぐに子どもたちも兵力として使われてしまうので、教育だけの問題ではないんですよね。アフリカは、学びに就く『就学率』は比較的高いのですが、みなさんが想像しているよりは高い程度で、先進国と比べたらやはり低いです。そして教育を最後まで終える『修学率』はガクッと落ちます。学校が遠方で行けなくなったり、紛争や政情不安など、いろいろな理由で途中で学校を辞めてしまう子がすごく多いんです。

アフリカなどの途上国の問題については、私が直接できることは少ないし、簡単には解決できない問題。自分の環境に感謝しながらしっかり学んで、そういう子たちに何ができるかを社会の仕組みとして考えることが、SDGsにつながる社会貢献だと思っています。学校に行って学ぶことだけがすべてではないと思いますが、学校で多くのことを学んで、世界中の子どもたちが自分の将来においての選択肢をたくさん持てるといいですね」

そして、アフリカのことというと、遠く感じてしまうけれど、教育格差は私たちにとっても身近な問題になりつつあります。

「日本でも、家庭の経済的な事情によって大学に進学できる、できない、といったことはもちろんですが、ひとつの学校の中でも起きていることだと思います。私の周辺でも、経済的な事情で、クラス内での居心地が悪くなり、学校に来られなくなってしまった子もいました。ほかにも、たとえば入院中の子はその間に授業を受けられなくて差が生まれますよね。そういう人のために、学校の資料を持っていったり、LINEでメッセージを送るだけでも、落ち込んだ気分を変えてあげられると思います。家庭環境にせよ、病気にせよ、それぞれの状況や事情を尊重しながらも、気にかけることが大切なのかなと思います」

おしゃれを楽しみながらできるSDGsも!

――いろいろなメディアから多くの情報をリサーチしていると思いますが、最近気になるSDGs関連の話題などはありますか?

「たまたま検索していて見つけたのが『energy closet(エナクロ)』という服を売らないブランド。事前に予約チケットを買って、着なくなった服を3着持っていくと、お店にある新たな3着と交換しますよっていうイベントをやっているみたいなんです。循環型社会を実践していて、いいことしかないですよね。とっても気になってるので、今度行ってみたいなって思っています♪」

――面白い情報を拾うためにやっていることはあります?

「とにかく気になったらすぐに調べるのが鉄則です! あとは、学校やサークルでの情報交換も盛んなので、できるだけいろいろな人に会って話を聞くようにしています。最近ではオンラインイベントも頻繁にやっているので、気になる内容であれば参加してみるのもいいですね。LINEニュースも見ているとたくさんの情報が流れてくるのでおすすめ。自発的に興味を持って調べてみると、世界の見え方が変わってきますよ」

実際に始められそうな取り組みはありましたか? 無理をせず、あくまでも楽しんでできることを見つけてね。次回は、お母さんのものを借りてきたという、マリカちゃんの私服をご紹介します!

<Profile>

世良マリカ(せらまりか)  2002年11月16日生まれ 神奈川県出身
世界三大ミスコン「ミス・ワールド2019ジャパン」にて、史上最年少16歳、現役高校生で「ミス・ワールド2019日本代表」に選出。2021年4月より慶應義塾大学に在学中。プラチナムプロダクションのSDGs推進プロジェクト「SO GOOD!!シブヤ部」のメンバーとして参加。
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Photo_Saburo Izumi Text&Edit_Ryuko Hanada