Interview / 2020.10.25
BiSH連載第1回|チッチが愛する岡本太郎美術館に行ってきた!
今号から本格的に「楽器を持たないパンクバンド」ことBiSHの新連載がスタート。メンバー1人ずつを、パーソナルに沿ったテーマとファッションで撮影する当連載。第1回は、セントチヒロ・チッチが愛してやまない岡本太郎作品で溢れる美術館にて。
セントチヒロ・チッチ × 川崎市岡本太郎美術館
シースルージャケット¥62,700、リボンブラウス¥30,800、キャミソール¥26,400/すべてミヤオ
――連載第1回の今号は、チッチさんが大好きだという、川崎市岡本太郎美術館にやってきました。
もう5回以上は来てるんですけど、今日は久しぶりだったので、いつも以上にドキドキしました。何回来ても、入った瞬間に空気が変わってドキドキするし、緊張もするんですよね。
――撮影してみて、いかがでしたか?
メイクは、水色とオレンジのアイシャドーがすごくきれいで、色合いが対照的なところが岡本太郎っぽいなと思いました。髪型も、普段はしないようなちょっとヘンテコな感じで、これも岡本太郎みたいだなって。お洋服は、可愛い部分や大人っぽいところなど、いろんな魅力があって、やっぱり岡本太郎チックな感じがしました。ヘアメイクさんとスタイリストさんの表現がギュッと詰まった自分になり、そして展示されている作品の一部になれた感覚がして、すごく楽しく撮影できたなって思います。
――そもそも、岡本太郎を好きになったきっかけは?
BiSHに入ってからなんですけど、『強く生きる言葉』と『愛する言葉』(岡本太郎とその養女・岡本敏子の共著メッセージ集)を読んだことがきっかけです。「強く生きる」も「愛する」も私がずっと大事にしていた言葉だったので、その2つが入ってるタイトルに最初は惹かれたんですよ。読んでみると、どんどんのめり込みました。中でも大きかったのは、当たり前って、あってないようなものだということ。それまでの私は、言われたことをやるとか、当たり前にこういうことがあるからそれが普通だと思うとか、固定観念に囚われて惑わされてしまうタイプだったので。今でも、そういう自分を打破したいときには、岡本太郎の言葉を読んだり、作品を見て自分を奮い立たせます。
――とても大きな存在なんですね。
どんどん好きになります。そこに肉体は存在していないのに、存在しているような人って本当にいるんだなって。ひとりで部屋にいても、視界に岡本太郎の作品があるだけで活力になるし、存在を感じます。自分にしかないものを自分の力で輝かせて、誰に惑わされることなく自分の言葉と芸術で表現し続け、ちゃんと愛を伝えてきた人で、私もこんなふうに生きてみたい。そう思わせてくれる、大きな存在です。
川崎市岡本太郎美術館
神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5生田緑地内/tel.044-900-9898
セントチヒロ・チッチ
5月8日生まれ 東京都出身BiSHの「見た目は真面目中身は悪女これでも彼氏は2人 ま で 」担当
公式Twitter:@Chittiii_BiSH
BiSH
2015年3月に結成。2016年5月にavex traxよりメジャーデビュー。メジャー3.5thア ル バ ム『LETTERS』が好評発売中。
公式Twitter:@BiSHidol
Photo_Kazunori Fujimoto Styling_Yu-ya Hair&Make-up_Emiko Saso Text_Kazunori Okubo Edit_Yuta Tsutsui