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Diet / 2023.01.31

ダイエット中の食事を変えるなら夜! おすすめ食材やメニューも解説

ダイエット中の食事を変えるなら、まずは夕食を見直してみましょう。いちばん効果が期待できる時間の食事であるため、スムーズにダイエットを行うことができるはず。

今回は夕食がダイエットに効果的である理由をはじめ、時間やメニューについても解説します。また気を付けたい注意点もお伝えするため、ぜひ参考にしてみてください。

ダイエット 食事 夜
photo:@yapyuu0711

 

ダイエット中の食事を変えるのは夜がよい理由2つ

どうして朝や昼ではなく、夜の食事を変えることがダイエットに有効なのでしょうか? 理由を2つ解説します。

 

カロリーカットできる

食事量が多くなりがちな夜の食事をヘルシーにすることで、摂取カロリーを大幅に減らすことができます。

夕食は1日の中で、もっとも摂取カロリーの高い傾向があります。「朝は控えめ、昼はほどほど、夜はガッツリ」という食事パターンの方も多いのではないでしょうか?

摂取カロリーのもともと少ない朝や昼のカロリーカットをするよりは、夜のほうが大幅にカロリーカットできる、というわけです。

たとえば一般的な定食のカロリーは計800〜1,000kcalほどです。これをヘルシーなメニュー(ご飯、蒸し鶏のサラダ、スープなどで計400〜500kcal)に変えることで、毎日300〜600kcalも摂取カロリーを減らすことができます。

1日300kcal減らせば、1カ月で約1.3kgやせる計算となります(※)。

「夕食をついたくさん食べてしまう!」という方は、より効果が期待できるでしょう。

※体脂肪1kgは約7,000kcal。毎日300kcal×30日=9,000kcal減らすことで、体脂肪約1.3kg分となる計算

 

太りやすい時間帯を避けられる

太りやすい時間帯である夕食をヘルシーなものにすることで、ダイエットがスムーズになります。

「夜は太りやすい」というのは知っている方も多いかと思いますが、これにはきちんとした科学的な理由があるのです。

私達の体の中では、夕方から夜になると「BMAL1(ビーマルワン)」というタンパク質が活性化することがわかっています。ビーマルワンは脂肪細胞に脂肪をため込む働きをするだけでなく、脂肪燃焼を妨げてしまう作用が知られているため、夜に摂取したカロリーはため込まれやすくなるのです。

「そんなに食べていないのにやせない!」という方は、夕食の時間を見直してみるとよいでしょう。

 

ダイエット中の夕食のポイント2つ

ダイエット中の夕食をまず変えるなら、次に紹介する2つからはじめてみましょう。

 

20時までに食べる

ダイエット中のご飯は、20時ごろまでに食べ終えましょう。

脂肪をため込む働きをするBMAL1(ビーマルワン)は、22時から深夜2時に特に増加することが知られています。

消化に3〜4時間かかることを考えると、本来は18〜19時に食事を終えることがベストではありますが、難しい場合もあるため20時ごろを目安にするとよいでしょう。

どうしても難しい場合は、できる限り早い時間に食べるようにし、あっさりとしたヘルシーなメニューを心がけてください。

 

主食は食物繊維を含むものを選ぶ

夕食の主食は、食物繊維を含むものを選びましょう。量を控えめにしても腹持ちがよく、満足感を得られやすくなります。

たとえば、玄米、オートミール、さつまいもなどが取り入れやすいでしょう。

主食を抜くと空腹感を我慢できず、爆食いにつながってしまうこともあります。このような主食を取り入れて無理のないダイエットを行いましょう。

 

ダイエット中の夕食におすすめの食材&メニュー

ダイエット中の夕食は、具体的にどのような食材やメニューがおすすめなのでしょうか? 理由や食べ方もあわせて紹介します。

 

【鶏むね肉】蒸し鶏のサラダ、スープ

ダイエット中に肉類を取り入れるなら、鶏むね肉がおすすめです。ほかの肉類に比べると低カロリーであるため、ダイエットの強い味方となってくれます。

100gあたりのカロリーを比較してみましょう。

  • ・鶏むね肉(皮なし):105kcal
  • ・豚もも肉:171kcal
  • ・牛もも肉:196kcal

 

豚もも肉や牛もも肉は脂身が少ないため比較的低カロリーですが、鶏むね肉はさらにカロリーが低いことがわかります。ただし、鶏皮は100gあたり466kcalとカロリーが高いため、皮は外したほうがよいでしょう。

コンビニで販売されている、サラダチキンを利用してもOKです。

【鶏むね肉を使ったおすすめメニュー】
蒸し鶏(サラダチキン)、蒸し鶏のサラダ、スープ、煮込み料理、ソテーなど

 

【卵】ゆで卵、卵とじ

手軽に取り入れやすい卵は、カロリーを抑えながらタンパク質補給をしたいときや、食事をボリュームアップさせたいときに便利です。

卵1個あたりのカロリーは78kcal、タンパク質は6.7gです。おにぎり1個が約160kcalだとすると半分ほどのカロリーで、タンパク質をしっかり補給できます。
タンパク質は筋肉の材料となるため、運動をあわせて行うことで基礎代謝を向上させ、脂肪燃焼をサポートしてくれます。

また食べごたえがあるため、食事の満足感を出し、食べすぎを防ぐのに役立ってくれるでしょう。

【卵を使ったおすすめメニュー】
ゆで卵、野菜の卵とじ、だし巻き玉子、卵豆腐、茶碗蒸しなど

 

【豆腐】冷ややっこ、湯豆腐、サラダ

豆腐は水分が多くカロリーが低いため、お腹にたまりやすく満足感を得られやすい食材です。

100gあたりのカロリーは、木綿豆腐は73kcal、絹ごし豆腐は56kcalであり、ほかのタンパク源に比べると圧倒的に低カロリーです。

ダイエット中でもお腹いっぱい食べたいときに活躍してくれるでしょう。

【豆腐を使ったおすすめメニュー】
冷ややっこ、湯豆腐、サラダ、スープ、鍋、豆腐ハンバーグなど

 

【野菜】スープ、サラダ

野菜はダイエット中に欠かせない食材です。理由は大きく3つあります。

  • ・低カロリーでお腹いっぱいになる
  • ・よく噛んで食べるため満腹感を得られる
  • ・糖や脂質の吸収を妨げてくれる食物繊維を摂ることができる

 

野菜を取り入れる際は、生でも加熱したものでもどちらでもOKです。加熱した場合はたっぷり食べられ、生の場合はよく噛んで食べられるのがメリットです。どちらもバランスよく取り入れるとよいでしょう。

ただし、注意したいのは芋やかぼちゃなどの糖質が多い野菜、芋類です。じゃがいも、さつまいも、里芋、かぼちゃはほかの野菜に比べると糖質が多く、食べすぎるとカロリーオーバーしてしまいます。

絶対に食べてはいけないわけではありませんが、ダイエット中は量を控える、または主食として取り入れるとよいでしょう。

【野菜を使ったおすすめメニュー】
スープ、サラダ、蒸し野菜、野菜スティックなど

 

【きのこ】スープ、レンジ蒸し

きのこ類は野菜よりカロリーが低いものが多いため、食事のかさ増しとして取り入れるのがおすすめです。

どのきのこを選んでもカロリーに大差はありませんが、えのきたけや生しいたけは食物繊維の含有量が優れています。

きのこは冷凍もできるため、ストックしておいて毎日でも取り入れましょう。

【きのこを使ったおすすめメニュー】
スープ、レンジ蒸し、焼ききのこ、和え物など

 

【主食】玄米、さつまいも、オートミール

先ほどもお伝えしたとおり、玄米、オートミール、さつまいもなど、食物繊維を含む主食を選んでみましょう。腹持ちがよく、少量でも満足感を得られます。

玄米やさつまいもはまとめて調理して冷凍しておく、オートミールは電子レンジ調理を活用すると、毎日取り入れやすいでしょう。

【主食のおすすめの調理法】
玄米ご飯、ふかし芋、焼き芋、オートミール粥、オートミールリゾットなど

 

ダイエット中の夕食に関する疑問

具体的な方法やメニューは紹介しましたが「こんなダイエット法でも大丈夫?」などと疑問を持つ方もいるかもしれません。管理栄養士が解決のヒントをお伝えします。

 

置き換えダイエットは効果が出やすい?

「○○だけ」などの置き換えダイエットは、大幅なカロリーカットができ、効果が出やすいと考えられます。

しかし、置き換えダイエットは積極的におすすめしません

急激にやせることで、筋肉が落ちて基礎代謝が下がりやせにくい体になってしまうことや、反動で食べすぎてしまいリバウンドするデメリットがあります。また摂取する栄養素の偏りによって、疲れやすさや免疫力の低下など、思わぬ不調を生むこともあります。

無理なく続けられるダイエットを行いましょう。

 

夕食抜きでも大丈夫?

いっそのこと「夕食は食べないほうがやせるのではないか」と思う方もいるかもしれません。

しかし、こちらもおすすめできません。理由は先ほどお伝えした置き換えダイエットと同じです。

栄養不足の状態が長く続くと、体の不調だけでなく、貧血や将来の骨粗しょう症などの病気のリスクにもつながる可能性もあります。

極端な食事制限はせず、バランスのよい食事を心がけましょう。

 

夕食はコンビニでもよい?

夕食はコンビニ商品を利用しても、まったく問題ありません。手軽に利用でき、またヘルシーメニューも豊富なため、ぜひ活用しましょう。

メニューは、先ほど紹介した食材を中心に選ぶのがおすすめです。具体的にはサラダチキン、ゆで卵、豆腐、野菜たっぷりのスープ、おでんなどを選んでみてくださいね。

 

夕食以外に注意したいポイント

ダイエット中は夜の食事を中心に工夫するとよいことをお伝えしましたが、さらに効果を出すために、以下のポイントにも注意してみましょう。

 

朝昼はしっかり食べる

朝ご飯や昼ご飯はしっかり食べるようにしましょう。そうすることで、夜の食事がヘルシーでも、空腹感を我慢しすぎずにダイエットを続けやすくなります。

先ほども伝えたとおり、朝と昼はしっかり食べても太りにくい時間帯です。ダイエット中の小休憩として、食べたいものがある場合は、朝や昼に取り入れるようにしてみてください。

とはいえ、揚げ物やこってりした料理などカロリーの高いものばかりを選ぶのはNGです。量や頻度に気を付け、普段は脂質や糖質を控えた食事を心がけましょう。

 

間食をとるなら15時までに

ダイエット中、どうしても甘いものが食べたくなった場合は、15時までに済ませるようにしましょう。

先ほどもお伝えしたBMAL1(ビーマルワン)は、14〜15時を過ぎるころから増加しはじめることがわかっています。この時間までなら、少量の間食もOKとしましょう。

なるべくなら、果物やヨーグルトなど、カロリーを抑えながらも満足感を得られやすいものを選ぶようにしてくださいね。

 

お酒は控えたほうがベター

お酒はなるべく控えたほうがベターです。

いくら食事をヘルシーにしたからといってお酒をたくさん飲んでしまうと、ダイエットを妨げてしまいます。

お酒のカロリーを見てみましょう。

  • ・ウイスキー(30ml):70kcal
  • ・焼酎(30ml):43kcal
  • ・ワイン赤(120ml):82kcal
  • ・ビール(350ml):137kcal
  • ・発泡酒(350ml):154kcal
  • ・チューハイ(350ml):179kcal
  • ・梅酒(120ml):186kcal

 

中でもビール、チューハイ、梅酒はカロリーが高いことがわかります。ほかのお酒も量が増えると、その分カロリーを摂りすぎてしまいます。

どうしてもお酒を楽しみたい方は、以下のように工夫してみましょう。

  • ・糖質の少ないハイボールや焼酎、カロリーオフタイプのお酒を選ぶ
  • ・平日だけ、また休日だけにするなどのルールを決め、毎日飲まない

 

お酒が大好きな方は、飲まない日は炭酸水を代わりに飲む自宅に買い置きしない、などで対策してみてください。

 

ダイエット中の食事は「夕食」のメニューに気をつけよう!

ダイエット中の食事のポイントは「夜」であることをお伝えしました。夕食の時間やメニューを工夫することで、ダイエットがスムーズになります。

おすすめの食材を活用して、無理なくダイエットを行い、健康的な引き締まった体を目指してくださいね。

 

 


 

この記事を書いたのは……管理栄養士 広田千尋さん

 

管理栄養士。保育園・保健センター・病院で幅広い年代の健康づくりをサポートし、2020年より独立。
栄養や食に関するコラム執筆、監修、健康に配慮したレシピ作りなどを行っている。
プライベートでは1児の母であり、毎日の食事作りに奮闘中。身近にある材料でとにかく簡単に作れるレシピの提案を得意としている。