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Column / 2020.02.16

【bis book】危うく、繊細で美しい。ハイヒールの魅力を教えてくれる至極の一冊

インスピレーションを刺激してくれるビジュアルブックを紹介する連載企画。今回は、女の子なら誰しもが心惹かれるハイヒールに注目。危うく、繊細で美しいその魅力を教えてくれる至極の一冊をご紹介します♡
 

ハイヒールが誘うフェティッシュな世界


いつの時代も、女性達にある種の高揚感を与えてきた“ハイヒール”。脚を美しく見せてくれるという実用性はもちろん、部屋に飾って眺めていたくなるようなオブジェとしての魅力を兼ね備えています。繊細なフォルムが醸し出すフラジャイルさと、鋭い凶器のような攻撃性を持ち合わせたアンビバレントな存在感も興味深いところ。

今回紹介するのは、ハイヒールにまつわるイメージを多角的な観点から収集、編集した刺激的な写真集『high heels:FASHION, FEMININITY, SEDUCTION』。伝説的なファッション・フォトグラファー、ギイ・ブルダンによるカバー写真をはじめ、無名写真家が撮影した’40年代のポルノグラフィーや、イラストレーター、アントニオ・ロペスによるポラロイド写真、現代アートの作品や映画のワンシーンに至るまで、さまざまなイメージが収録されています。

スタイリッシュに、妖艶に、エロティックに、ミステリアスに、そして時にユーモラスに、変幻自在に引用されたハイヒールの新たな魅力に出合えることでしょう。


「high heels:FASHION, FEMININITY, SEDUCTION」
編集/Ivan Vartanian
2011年/Thames & Hudson
 

関連本も要チェック!


「FOR THE LOVE OF SHOES」
編集/Patrice Farameh
2013年/Te Neues Pub Group
 
現代を代表するシューズデザイナーと、その芸術的な作品を多数紹介した充実のカタログ。レディー・ガガの靴を手掛けたNoritaka Tatehanaやフェティッシュな世界観が魅力のAOI KOTSUHIROIなど、日本人作家の作品も選出。
 
 

「MY WONDERFUL WORLD OF SHOES」
著/ニナ・チャクラバルティ
2012年/Laurence King Publishing
 
イラストレーター、ニナ・チャクラバルティのぬり絵本シリーズから、シューズ編をピックアップ。貴重なヴィンテージシューズから現代のデザイナーズ、キッチュなビニールサンダルまで、眺めて、塗ってと自由に楽しみたい一冊。
 
 
Selected by……Tomo Hatori
’90年代より都内某所の写真集専門店勤務。現在は世界中のアンダーグラウンドなミュージシャン、美術作家を紹介するレーベル「KODANUKI PRESS」の企画、制作を担当。
 
 
Photo_Reiko Touyama Text_Tomo Hatori Edit_Sakiko Fukuhara