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Column / 2019.05.05

生きるだけでこんなに?!人生に必要なお金を点検【横川楓が語るbis世代のお金Vol.3】

2000年以降に成人になる世代の総称「ミレニアル世代」。ミレニアル世代の私たちは、税金を払っても、将来その恩恵を受けることはあまり期待できないそう。景気もすごく良いわけではなく「若い世代のお給料が大きく上がることは期待できず、収入は増えないのに税金など支出は増える」とミレニアル世代のお金の専門家・横川さんはいいます。

1回ウン百万円以上も!ライフイベントごとに大金が必要

――少子化や日本経済の衰退まで考えられません。今を楽しむためにお金を使いたい気持ちになってきました。

横川「でも将来こそお金が掛かるライフイベントが多いんですよ!」

――ライフイベントというと、たとえば結婚・出産とかですよね。

横川「そうですね。たとえば結婚式には数百万円は掛かるって聞いたことありませんか?また子どもを妊娠した場合は検診に通いますが、妊娠は病気じゃないので診察に保険が効かず、診療費は10割負担です。とはいえ、住んでいる地域の自治体からの補助金もあることが多いので、気になる方は調べてみてくださいね。」

――少子化なのに子どもを生むまでにもたくさんお金が掛かる…

「出て行くばかりでなく、健康保険に入っていれば一時金として原則42万円を受け取ることができる支援金など、経済支援もあります。」

――育児はどうですか?

「育児についても、出産後に育休をしている時に育児休業給付金などの経済支援はありますが、それでも子どもを育てていくのにはかなりのお金がかかると思っておいてほしいです。たとえば、子どもを大学まですべて公立の学校に通わせるにしても最低でも800万円程度、私立に通うことになると1,000万円を超える…というデータがあります。実際、自分にかかった進学費用を考えてみると、結構かかってるなと思う人も多いはずです。」

まだ先、ではもう遅い?今からシミュレーションしたい老後のお金

――当たり前だけど、自分の生活費以外も考えないといけないってことですね。

横川「子どもが独り立ちした後も考えてみてください!いわゆる、老後。人により前後しますが、平成28年度のデータをみても、もらえる年金は平均14万円/月 。私たち世代がもらえる年金は減ると言われていますから、もっと少なくなると思っておいた方が良いかも…。高齢夫婦(2人)無職世帯で必要な最低限の生活費は24万円/月ともいわれているので、年金の収入しかないとしたら、とてもカツカツ。」

――そうなると、やっぱり年金だけに頼らないような貯金とかが必要になりそうですね。

横川「そうですね。日本年金機構の「ねんきんネット」で実際自分が将来毎月いくら年金をもらうのか知ることができるので、そちらもぜひチェックしてみてください。『人生100年時代』といわれている今、100歳まで生きると仮定して、定年65歳以降に掛かるお金を単純計算すると夫婦2人で1億円ほどは必要!物価もどんどん上がっていますから、将来はもっと必要になるかもしれません。今のうちにから自分のお金をどう残すか、増やすかを考えて損はないはずです。」


<インタビュー協力>
横川楓(よこかわかえで)
明治大学法学部卒。同大学院へ進学し、24歳で経営学修士(MBA)を取得。ファイナンシャルプランナー(AFP)や、マネーマネジメント検定等の資格を保有。
ミレニアル世代唯一の経済評論家として、「お金のことを誰よりも等身大の目線でわかりやすく」をモットーに活動中。
在学中には地下アイドルの経験があり、ライブ活動を行うなど異色の経歴を持つ。
一方で、アイドルと漫画が好きな普通の20代女子。最近は某探偵漫画のトリプルフェイスにはまり中。
2019年2月には『#ミレニアル世代のお金のリアル』(フォレスト出版)を出版。

https://twitter.com/yokokawakaede
https://www.instagram.com/cae0813/

  • photo

    Tsubasa Sasaki

  • text・edit

    Reina Omori