Column / 2024.12.23
【ライブレポ】メンバーの絆を再認識♡ SEVENTEENが奏でる音楽を堪能した「SEVENTEEN [RIGHT HERE] WORLD TOUR IN JAPAN」
韓国を拠点に活動する男性13人組K-POPアーティスト・SEVENTEEN。結成10年目を迎えた2024年は、音楽フェスティバル「ロラパルーザ・ベルリン」のヘッドライナー出演や、デビューから2024年4月までのすべての韓国語シングル曲を収録したベストアルバム『17 IS RIGHT HERE』など、ますます勢いを増す人気グループです。11月29日~12月22日にかけて開催された「SEVENTEEN [RIGHT HERE] WORLD TOUR IN JAPAN」は、そんな彼らの魅力が詰まったスペシャルな日本ツアー。今回は、bis編集部が12月5日に行われた東京ドーム公演に参加!セットリストやMC中の楽しい掛け合いまで、じっくりとレポートします。
ライブレポの前に、SEVENTEENについておさらい!
2015年5月26日にミニアルバム『17 CARAT』でデビューしたSEVENTEENは、統括リーダーのS.COUPS(エスクプス)をはじめ、JEONGHAN(ジョンハン)、JOSHUA(ジョシュア)、JUN(ジュン)、HOSHI(ホシ)、WONWOO(ウォヌ)、WOOZI(ウジ)、THE 8(ディエイト)、MINGYU(ミンギュ)、DK(ドギョム)、SEUNGKWAN(スングァン)、VERNON(バーノン)、DINO(ディノ)の13人で構成されています。
彼らの特徴的な点は、VOCAL TEAM(ボーカルチーム)、HIPHOP TEAM(ヒップホップチーム)、PERFORMANCE TEAM(パフォーマンスチーム)の3つのユニットに分かれていること。ライブでは各ユニットの個性が光るパフォーマンスが披露されることが多く、CARAT(ファンの愛称)にとっても大きな楽しみのひとつ。今回のツアーではどんな楽曲を披露してくれたのか、これから詳しくご紹介していきます!
ライブの幕開けは「Fear」と「Fearless」の対照的な2曲から
(P)&(C)PLEDIS Entertainment
暗闇に包まれた会場にパッと照明がついたとき、塔のようなステージが突如登場。ダンサーさんのパフォーマンスから始まり、期待値がマックスまで高まったところで1曲目の「Fear」がスタート。WONWOOの歌い出しから会場は「キャー!」と大盛り上がり。兵役中のため今回のツアーには不参加のJEONGHAN、中国での活動のため同じく不参加のJUNのパートでもCARATの熱い声援が聞こえてきました。続いて2曲目は、前曲のアンサーソング的な存在である「Fearless」を披露。生バンドによる迫力あるサウンドに、ハンドマイクでパフォーマンスするメンバーの力強い歌声が重なって、とても印象的な雰囲気に。ブラック一色の衣装やコンテンポラリーなダンスも相まって、まるで演劇を観にきたかのような没入感。ハッと息を呑むひとときが何回もありました。
続いては、最近発表されたばかりの「MAESTRO(Japanese ver.)」。WOOZIのキーボード演奏(このとき会場はペンライトが鍵盤のような模様になっていた!)とHOSHIの指揮、S.COUPSの「SEVENTEEN RIGHT HERE!」という、リーダーズから始まるパフォーマンスは、メンバー各個人のダンスが映える構成にドキドキしたり、CARATの息のそろった掛け声にジーンときたりと、すでにジェットコースターのような感情に。
(P)&(C)PLEDIS Entertainment
まだまだ「MAESTRO」の興奮が冷めやらぬ中、メンバーが一列になり1人ひとりの挨拶タイムがスタート。HOSHIはお決まりの挨拶をするか……と思ったら「スペシャルゲストのスングァン・ブです!」とバトンタッチ。SEUNGKWANはピアノ伴奏に合わせて「日本語ペラペラ〜空でキラキラ〜HOSHIさん、挨拶がとても長い〜」と歌いながら花道を通り最後はブレイキンのポーズで決め! JEONGHANが恒例でやっている充電器挨拶はS.COUPSが担当。照れながらもやり遂げたあと、JOSHUAによくやった!と叩かれていたのも微笑ましかったです。JUNの「ニャンください」というくだりはTHE 8が完全再現。もちろん2人がいないライブは寂しいけれど、11人のあたたかい雰囲気にポジティブなムードがあふれていました。そして次の曲に移る前に「SEVENTEEN RIGHT HERE!」とみんなで今回のライブツアーのタイトルを掛け声で東京ドームが一体感に包まれました。
MCタイム後は、先日のMAMAでも披露されたグルーヴ感のある楽曲「Ash」と、色気の歌声とパワフルなダンスの魅力的なギャップが光る「Crush」。途中からセンターステージに移動し、CARATの声援もさらに大きくなっていました。そのまま暗転し、1度目のVCRに。電車内で楽しく遊んでいたメンバーたちが一転、何やら怪しげな雰囲気に巻き込まれて……?な含みを持たせた映像にドキドキ。
それぞれの個性が光る、ユニットパフォーマンス
(P)&(C)PLEDIS Entertainment
VCRが終わると、待ちに待ったユニットパートへ。最初はHIPHOP TEAMが登場し、「Water」をパワフルにパフォーマンス。テックウェアを身にまとったS.COUPS、WONWOO、MINGYU、VERNONの4人が、オートチューン系の楽曲をクールに魅せた。低音ラップと力強いサビの「Water」のフレーズがやみつきに。続いて「Monster」では、テディベアのお面をつけたメンバーが姿を現し、少し不穏な雰囲気に。普段とはまた少し違うミステリアスな表情を新鮮に感じながら、 4人の個性的なラップに釘付け♡
(P)&(C)PLEDIS Entertainment
PERFORMANCE TEAMは、HOSHIとTHE 8、DINOの3人が口にマスクをつけ、シェルターのようなスペースに入っているシーンから始まった「Rain」から。近未来な衣装やセットと、シティポップなテイストも感じる楽曲を、しなやかなダンスで120%表現。「Lilili Yabbay」は、2017年に発表されたCARATにとって懐かしい曲。全身を使った流線的なダンスはコンテンポラリーな振り付けが多く、まさにキレ味抜群で群を成して踊るK-POP伝統の”カルグンム”スタイル。
(P)&(C)PLEDIS Entertainment
最後に登場したのはVOCAL TEAM。まるで宇宙にいるかのような、壮大な雰囲気の映像とセットから、カーキとブラウンのスーツセットアップで現れたJOSHUA、WOOZI、そしてSEUNGKWAN。「Candy」というタイトルのように、甘く溶けるような歌声に観客たちはみなうっとり。「Cheers to youth」は、夢を追いかける人々を励ます応援ソング。寄り添いながら、また明日も頑張ろうという気持ちになれるやさしい歌詞と歌声は唯一無二、MVもとても素敵で、日本語訳もついているのでぜひチェックを。
ふたたび11人が集まり「Our dawn is hotter than day」を演奏。ラップとダンス、ボーカルそれぞれの魅力が最大限に発揮され、先程のユニットパフォーマンスのよさをより再認識させてくれました。CARATと一緒に歌うサビ前のフレーズ「우리의 새벽은 낮보다 뜨거워 (僕らの夜明けは昼より熱い) 아침이 올 때까지(朝が来る時まで)」に感動。「ひとりじゃない」は、コロナ禍のリリース当時に多くの人々を励ました日本語オリジナルソング。ふたたびライブが開催され、こうやって多くのCARATが集って過ごせることへの幸せを噛み締められますね……。
SEVENTEENらしい、ハッピームードが続く
(P)&(C)PLEDIS Entertainment
そして2回目のVCRタイム。メンバーそれぞれが過ごす部屋での暮らしを描いた、ワチャワチャ感が可愛い映像に癒されながら「Oh My!(Japanese ver.)」がスタート。CARATとの掛け合いがユニークなこの曲。あいみょんの曲をDKが歌い出したり、バドミントンをするメンバーがいたりと自由に楽しむ各々。VERNONが寝ていてTHE 8に怒られ、潔く謝るシーンは会場全体が笑いに包まれていました(笑)。そして曲中、ジャングルの中にいるようなシチュエーションに転換。謎の動物達(?)も現れ、さらににぎやかに盛り上がりを見せました。「Snap Shoot -Japanese ver.-」もCARATに大人気の楽曲。リリース当初と変わらぬ、いやさらに精度を増したキュートな歌とダンスで会場もテンションUP!
ハッピーな雰囲気が続く中、「God of Music」が始まりメンバーもCARATもさらに大盛り上がり。「今 -明日 世界が終わっても-」は、さわやかで疾走感がありながら、やさしい歌詞が心に沁みるアニメソングのような一曲。広い会場を時間いっぱいまで走るメンバーたちが印象的でした。その後のMCでは、アリーナからスタンド席までさまざまなCARATとコミュニケーションを取るひとときも。MINGYUは「急にふと、JEONGHANさん、JUNさんがいたらいいなと思うときがあります」と語り、DKはそれに対して「心はつながっているじゃないですか!」と熱いアンサー。SEUNGKWANは「“今”という歌詞を歌うときには、JEONGHANさん、JUNさんを思い浮かべます」とコメントし、SEVENTEENの変わらぬ絆をしっかりと感じることができました。
今回のライブツアーで初披露となる「消費期限」は、ドラマ『未来の私にブッかまされる!?』の主題歌。出演者の方々がこの公演を観に来ているという言葉に、会場のお客さんもソワソワ。11人の歌声を聴きながらモニターに映し出される歌詞の意味を考えるという体験もすごくスペシャル。
3度目のVCRではスーツをカッコよく着こなすメンバーたち。JEONGHANが登場するシーンでは、思わずじーんとする場面も。そしてライブも終盤に。ツアーでは初披露となる「LOVE, MONEY, FAME (feat. DJ Khaled)」はグレーの色味で統一された、リラックス感のある装いにお着替えして、ハッピームードで歌とダンスを魅せてくれました。そのまま本編最後のMCタイムに。この日コンサートで歌っていない曲をみんなで歌ったり、THE 8が会場全体のウェーブを誘導したりと、まだまだパワフルな姿を見せる11人。少しの寂しさがありながらも、幸せな気持ちで聴く「March」は圧巻!会場全体の士気が高まったところで最後に披露したのが「Super」。やさしい気持ちになれる曲から、刺激的で力強い曲まで、さまざまな音色を奏でるSEVENTEENのライブを締めくくるのにぴったりな「Super」では、チームのさらなる成長と未来を感じられました。
アンコールからが”セブチ”のライブ!?
(P)&(C)PLEDIS Entertainment
……とここで終わらないのがSEVENTEEN! これから本編!?と思うほど元気いっぱいで楽しいアンコールタイムの幕開けです。デビュー曲の「Adore U」は、あのころのフレッシュな魅力はそのままに、大人らしさも兼ね備えた11人が輝かしく見え、「’bout you」にバトンタッチ!トロッコに乗って、よりCARATの近くへ。「Campfire」ではメンバーからCARATへのメッセージが込められた歌詞に温かい気持ちに。最後のメントでは11人が紡ぐ言葉をじっくりと聴く、やさしい時間に。常に感謝の気持ちと愛を忘れない、デビュー当時と何ひとつ変わらないSEVENTEENの魅力に、CARATとの深い絆を感じました。
その流れで選ばれたのは日本デビュー曲「CALL CALL CALL!」。完璧なCARATの掛け声にメンバーもさらに元気が出て、会場の隅々までファンサービス♡ VERNONのキラーフレーズ「もしもし?」もバッチリ聴くことができました。最後はおなじみ「VERY NICE」。いつも何回サビ部分を繰り返すかが話題になりますが、今回はいつもよりもなぜか控えめ。その代わりに「CALL CALL CALL!」のサビパートを何回もリピートし、新たなアンコールスタイルを提案してくれたのも新鮮でした!今回披露できなかった曲をメドレー的に歌ってくれたり、ナルト走りをしたりと、みんな自由でのびのびとラストまで楽しみ尽くし。ステージの扉が閉まるまで、大満足のライブ体験でした。
会場を出てぴゅっと吹く冷たい風に寒さを覚えながら駅に帰る途中、四方から聞こえてくるCARATの声が聞こえてきたのですが、みなさん口を揃えて「明日からもっと頑張れる!」の声。もちろんライブが終わって寂しいと思う気持ちはあるけれど、それ以上にSEVENTEENからもらったパワーでエネルギーチャージされて、さらにまた仕事や学校など、日々の大変なことに向き合えるんだなと思いました。ついに2025年は10周年を迎えるSEVENTEENのさらなる成長にワクワク!
『SEVENTEEN [RIGHT HERE] WORLD TOUR IN JAPAN』 セットリスト
1. Fear
2. Fearless
3. MAESTRO -Japanese ver.-
4. Ash
5. Crush
6. Water(HIPHOP TEAM)
7. Monster(HIPHOP TEAM)
8. Rain(PERFORMANCE TEAM)
9. Lilili Yabbay(PERFORMANCE TEAM)
10. Candy(VOCAL TEAM)
11. Cheers to youth(VOCAL TEAM)
12. Our dawn is hotter than day
13. ひとりじゃない
14. Oh My! -Japanese ver.-
15. Snap Shoot -Japanese ver.-
16. God of Music
17. 今 -明日 世界が終わっても-
18. 消費期限
19. LOVE, MONEY, FAME (feat. DJ Khaled)
20. March
21. Super
〈アンコール〉
1. Adore U
2. ‘bout you
3. Campfire
4. CALL CALL CALL!
5. VERY NICE
Text_Minori Okajima