Column / 2018.04.01
今夜はアートブックを手にとってみて【bis BOOK】
好奇心をかき立ててくれる、刺激的なビジュアルブックを紹介する連載企画。
今回は、’60年代に一世を風靡した伝説的ファッションブランド「BIBA」にまつわるアートブックを紹介します。
『IN BIBA』
Delisia Howard, Barbara Hulanicki, C. Price
2004年/Hazard Books
Amazonで見つけられることも。
BIBAから探る ‘60年代の刺激的なカルチャー
「スウィンギング・ロンドン」と呼ばれ、アート、音楽、建築、ファッションなどの分野で新しいカルチャーが開花した,60年代のイギリス・ロンドン。
個性的なブティックが立ち並ぶファッションストリートでも飛び抜けた存在だったのが、ポーランド出身のデザイナー、バーバラ・フラニッキ(1936年〜)が立ち上げたファッションブランド「BIBA」でした。退廃的とも感じられるレトロ志向は「ロマンティック・リバイバル」と称され、後に全盛期を迎えるサイケデリック〜グラムロック時代を予見したかのよう。
短期間で急成長を遂げたブランドは,75年に一度休止するものの、’80年代中頃から徐々に再評価され始め、2006年に復活。2014年にはフラニッキ本人がブランドのコンサルタントに就任し、現在に至ります。
『IN BIBA』は、フラニッキ自身のイラストがふんだんに盛り込まれ、当時の雰囲気が伝わってくる楽しいビジュアルブック。ハンドメイドのような造本も美しく、部屋に飾っても素敵な一冊です。
関連本もCheck!
バーバラ・フラニッキ
『BIBAをつくった女 バーバラ・フラニッキ自伝』
2008年/スペースシャワーネットワーク
¥2,200
波瀾万丈のブランドヒストリーを当事者の視点から語った貴重な記録。黎明期から終焉まで、当時のエピソードが満載のこの本は、これから何かを始めようという若者にぜひ手に取ってもらいたい一冊です。
Marnie Fogg
『boutique : A 60’s Cultural Phenomenon』
2003年/Mitchell Beazley
Amazonで見つけられることも。
「スウィンギング・ロンドン」時代の伝説的なブティック「グラニー・テイクス・ア・トリップ」の印象的なファサードが表紙を飾るこちらは、ファッションを主軸としながら、当時のユースカルチャーの熱気を多角的に紹介。
Selected by Tomo Hatori
’90年代より都内某所の写真集専門店勤務。現在は世界中のアンダーグラウンドな美術作家を紹介するレーベル「KODANUKI PRESS」の企画、制作を担当。
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photo
Ittetsu Matsuoka
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model
Serena Motola
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styling
Meiko Ban
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hair & makeup
Miri Sawaki
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other
Tomo Hatori
Sakiko Fukuhara