Beauty / 2020.08.16
“体型崩れ”をセルフチェック|老け顔は姿勢のせい?
「最近、顔色やお肌の調子がよくない……」そう感じるのは、もしかしたら姿勢のせいかもしれません。
姿勢が悪いことが原因で起こる、さまざまな不調を指摘するのは「アンチエイジングサロン ソリデンテ南青山」院長の小野晴康先生。著書『ダイエットマッサージ大全』から、不調の原因と理由を解説。セルフチェックの方法もご紹介します。
じつは姿勢の悪さが原因の肌と体のトラブル
肌や体の不調を感じたら、一度、姿勢をチェックしてみるのがいいかもしれません。
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猫背のせいで肌の透明感がなくなっているかも
高い基礎化粧品を使っても肌に透明感が出ないなら、もっと高い化粧品を買う前に姿勢を見直してみましょう。
姿勢と顔色? 一見、関係がないように思えますが、じつは大いに関係があるのです。猫背の人は背中の筋肉が伸び、おなか側の筋肉が縮んでいます。おなかが縮むと猫背になり、横隔膜の動きも小さくなりますから、たくさんの酸素を取り入れられなくなるのです。
さらに、脇の下や脇の前、首の筋肉も硬くなり、大きな血管や神経、リンパ管を圧迫します。血液とリンパの流れが悪くなれば、顔の老廃物が排出されず、それがむくみの原因に。また、栄養を運ぶ血行も悪くなるので、皮膚のターンオーバーが遅れ、くすんだ肌がなかなか新しく生まれ変わりません。肌の透明感は首、胸、背中の筋肉次第で高めることができます。
肩・首がこりやすいと老け顔に
スマホやパソコンを使う機会が多い現代女性のほとんどは、肩こり、首こり、そして猫背。さらに恐ろしいことにその90%以上の顔が垂れやすい、またはすでに垂れているのです。
体は筋膜という1枚の膜に包まれています。さらに顔の場合、肩や首の筋肉に顔の筋肉が引っ張られてしまうので、頬やあごがたるみます。特に首の横にある胸鎖乳突筋が硬くなると、顔の筋肉が引っ張られ、筋肉の上にある頬やあごがなだれを起こして、たるみが発生するのです。さらに、猫背だと背中の筋肉が伸び、逆に首や肩の筋肉が縮んでいる状態ですから、頬肉は垂れるばかり。
いくら顔をマッサージしても、顔をたるませる根本原因をケアしないと意味がありません。首、肩、背中の筋肉が硬いままでは、老け顔の進行は抑えられないのです。
美の敵! 悪い姿勢の90%が猫背・反り腰
最近は、背中を丸め、あごを突き出してスマホを見ている女性が多く見られます。また、ヒールのある靴でバランスをとろうと、ひざを軽く曲げたり、腰を反らせている女性も少なくありません。このような姿勢をとっていると猫背と反り腰を助長します。現代女性の悪い姿勢の90%は猫背・反り腰。この姿勢はおなかなどの硬く縮みやすい筋肉を、ますます硬く頑固にします。
さらに、この姿勢の人は脚の筋肉がカチコチに硬くなっているため、脚がむくんで太くなり、放っておけばO脚やX脚など、脚の骨格自体の形も悪くなります。また、おなかの縮んだ筋肉のまわりにはたっぷりとぜい肉が。硬くなった体前面の筋膜に引っ張られて、顔も下へとたるみます。逆に背中の筋肉は伸びきってしまい、ブラの上にのるような脇肉や背中のぜい肉が蓄積。猫背・反り腰姿勢にいいことは何一つありません! 自分の姿勢を鏡で見直してみましょう。
体型崩れを引き起こす“姿勢力”チェックテスト
思わぬ悪影響を及ぼす悪い姿勢……自分は大丈夫か、セルフチェックする方法をご紹介します。
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鏡の前で簡単チェック
鏡の前に横向きに立ちます。足を肩幅に開いてまっすぐ立ってください。手のひらを正面に向けて両手でバンザイをしてみましょう。次の3つのうち、どの姿勢かチェックしてみてください。鏡がない場合は、誰かにその姿勢を見てもらいましょう。
◎正しい姿勢
両腕が耳の横にあり、耳、腰の横の出っ張った骨、ひざの真横、外くるぶしが一直線になるのが正しい姿勢。筋肉のバランスがいいので、太りにくい体型です。
×猫背
腕が耳より前に出ていて、背骨が丸くなるのが猫背。おなかが前に出ているので、やせていても下腹がぽっこり出て、顔も垂れ気味。
×猫背・反り腰
両腕を上げたときにバランスをとるために腰を反り、両腕は耳より前にしかいきません。腰、おなか、脚の緊張感が強く、筋肉が硬いので代謝の低い体に。
腰痛をラクにする座り方
ほかに、姿勢の悪さからくるトラブルとして多いのが腰痛。最後は腰痛をラクにする方法をご紹介します。簡単なのでやってみてください。
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座り姿勢からくる腰痛に注意
腰痛は肩こりと並んで、日本人の国民病ともいわれますが、腰痛の85%は原因不明です。原因不明の腰痛持ちの多くは、腰まわりの筋肉が硬くなっています。ここは痛みを感じやすい神経がたくさん集まっているので、痛みを覚えやすいのです。特に長時間座っているのがつらいという人も多いのではないでしょうか。
そんなときの秘策が仙骨と座面の角度を30°にキープして座ること。仙骨とは、背骨の先端、骨盤の中央にあるハート形の骨。座ったときに上半身を軽く前に倒し、仙骨と座面の角度が30°になるように座ると、背骨が自然なカーブを描き、骨盤への重力がゼロになります。すると、腰まわりの筋肉がゆるみ、圧迫されていた腰の神経が解放されて、痛みが軽くなります。とはいえ、角度を自分でとるのは大変なので、タオルを使うのがおすすめです。
タオルで仙骨を30°にキープする方法
タオルを5〜7cmの高さになるように丸めて、イスの上に置きます。そこにお尻の後ろ側だけを少しのせます。仙骨と座面の角度がほぼ30°になり、腰痛がラクになります!
マッサージ『ミオドレ』で成功するダイエットを始めよう♡
『ダイエットマッサージ大全』から、姿勢の悪さと不調の関係やセルフチェックの方法をご紹介しました。書籍では筋肉にアプローチして体を変えるマッサージ『ミオドレ』の仕組みを詳しく解説。やせたい場所や不調のほか、姿勢や脚の形までケアするマッサージの方法を、写真とともにわかりやすく紹介しています。
ダイエットマッサージ大全 著者・小野晴康 定価(本体1,400円+税)/光文社
小野晴康……ソリデンテ南青山院長。理学療法士、柔道整復師、義肢装具士、調理師。リハビリテーション学院運営などを経て、理学療法の理論と技術を駆使した独自のマッサージ法「ミオドレナージ」を考案し「アンチエイジングサロン ソリデンテ南青山」を設立。モデル、タレントなど、多くの著名人のボディメンテナンスを担当し、口コミで話題となる。
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