Beauty / 2020.05.26
摂取すると痩せるのは? 大豆製品・野菜・フルーツの本当のところ
生活のなかでさまざまな美容法を加えていくよりも、やめることに着目した書籍『やめる美容』。著者の友利 新(ともり あらた)先生は、医師の立場から美容と健康を医療として追求・発信しています。
彼女は「『やめる』美容をするためには、知識が必要」と話します。「なぜ、これは美容に効くのか」など判断基準を持っているだけで、美容にとって正しい選択を取ることができるから。
今回は『やめる美容』より、美容によいとされがちな3つの食品についてピックアップ。「やめる」選択肢を増やすための知恵をご紹介します。
大豆製品・野菜・フルーツの正しい知識
「美容やダイエットにいい!」とよく聞く、大豆製品・野菜・フルーツ。でも、適性量や効果的な食べ方は意外と知らないもの……。この機会に正しい知識を身につけましょう❤︎
大豆製品へのこだわりは捨てるべき!
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女性は特に選びがちなソイ(大豆製品)ですが、じつはこだわる必要はないそう。その理由は……?
日本人の半分は体内で大豆を分解できない!?
じつはそこまで強く意識しなくても、私たち日本人は大豆をしっかり摂れています。過度な摂取による健康被害はありませんが、食事で十分な量をカバーできている傾向にあるため、そこまで血眼になって摂る必要性はないのです。
我々のなかには大豆を分解する酵素を持っている人と持っていない人がいます。残念なことに日本人の半数はこの酵素を持っておらず、そういう方が大豆製品を摂っても、よく聞く“大豆イソフラボン”として摂取することができないためあまり意味がありません。
痩せるのは●●プロテイン
日常的にソイを食べられる方のなかには、タンパク質の摂取が目的という方もいらっしゃるでしょう。タンパク質は人間にとって大切な栄養素。粉末状のプロテインを飲み、補っている方も多いでしょう。
一般的なプロテインはホエイをはじめとする動物性のものとソイを使用した植物性のものがありますが、じつは、摂取すると痩せるというエビデンスが確立されているのは動物性プロテインのほう。つまり、ソイにこだわらず、ホエイプロテインを選んだほうが結果的にダイエットの近道になるというわけです。
野菜は毎日たっぷりと生で食べるのが◎
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野菜が体にいいのはわかりますが、何をどれくらい食べるのが適正なのでしょう? 美と健康の知識レベルがさらにアップする、理想の野菜やおすすめの食べ方をご紹介します。
食べたほうがいい野菜はどれ?
じつは、野菜のなかで、食べたほうがいいものがわかっています。まず、トマト。トマトに含まれるリコピンは、コラーゲンの分解や、日焼けによる体の炎症を抑える効果があります。
美容にとっていちばん、理想的な野菜は?
ほかに食べたほうがいいのは、葉物野菜です。なかでも特にアブラナ科の野菜がいいといわれています。
多目的コホート(JPHC)研究グループによると、アブラナ科の野菜を摂取するほど全死亡リスクが低減するという発表がされているのです。なかでも、みなさんにおすすめしたいのがケール。ケールには、肌の血流をよくする鉄分や肌のしわやくすみを抑えるビタミンKが多く含まれています。
理想野菜が手に入らない! そんなときは……
「でも、ケールってなかなか目にしない……」そんな声も聞こえてきそうですね。そんなときは、ケールと同じ栄養効果を担う野菜を組み合わせることでカバーが可能です。
同じアブラナ科の野菜では、まずビタミンCが豊富なブロッコリーをおすすめします。でも、ブロッコリーは鉄分が比較的少なめ。したがって、鉄分を多く含むほうれん草を摂って補填しましょう。そして、ビタミンUを補いたかったらキャベツを食べる。このように補っていけばいいのです。
大皿サラダを1日2杯食べる人は老けにくい!
一般的なサラダの摂取はだいたい「1日一皿(しかも小皿)」が普通だとか。……それでは全然足りません! 理想は、ちょっと大きめのボウルに盛ったサラダを1日2回。これを心がけるだけでも随分と変わってきます。じつは、大皿のサラダを1日2杯食べる人は老けにくいといわれているのです。
食べ方でいえば、生で食べるのがベスト。野菜は炒めると量が半分になってしまいます。炒めたらその倍は食べるように心がけてください。
フルーツはできるだけ旬のものを
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最後は、ビタミンたっぷりのフルーツについて。おすすめをチェックして生活に取り入れてみて❤︎
フルーツは毎日片手1個分を目標に
フルーツは、毎日片手1個分を摂るのがいいといわれています。「何を食べればいいですか?」とよく聞かれますが、正直、なんでもOK。強いていえば、できるだけ旬のものを食べたほうがいいでしょう。
美容のためにおすすめの3つのフルーツ
美容でいうのなら、3つのおすすめがあります。
おすすめフルーツ1:ブルーベリー
強い抗酸化作用のあるビタミンEが豊富なので、紫外線対策にぴったり。
おすすめフルーツ2:りんご
ペクチンと呼ばれる成分が入っており、腸内環境によく作用します。
おすすめフルーツ3:キウイ
食物繊維やビタミンCが多く含まれているため、食べると体が喜びます。
自分が好きなフルーツを毎日片手1個分食べるだけでも、体の調子はいい方向に向かいますので、ぜひ試してみてくださいね。
もっと知りたい、やめる美容❤︎
『やめる美容』より、3つの食品の正しい知識をピックアップしました。書籍ではこれ以外にも、毎日の生活習慣のなかで美容にとって正しい選択を取るための知恵を数多く掲載しています。そして、「グルテンフリーはやめる」など、やめるべき習慣を20項目紹介。気になる話題が満載です!
やめる美容 著者・友利 新 定価(本体1,300円+税)/光文社
友利 新……医師(内科・皮膚科)。 沖縄県宮古島市出身。 東京女子医科大学卒業。同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。 現在、都内のクリニックに勤務する傍ら医師という立場から、美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための啓蒙活動を雑誌・TV などで幅広く展開。書籍の執筆や講演会なども多数行っている。 2004年第36回準ミス日本。 2016年第9回ベストマザー賞【経済部門】受賞。 子育て応援・ママ応援大使。3児の母。
Instagram @aratatomori
Twitter @ArataTomori
ブログ 友利新のビューティー診察室
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